また、65歳まで無事に生きられると、男性19.83年(84.83歳)、女性24.63年(89.63歳)と、さらに長く生きられる可能性が高くなってきた。
(令和元年簡易生命表より)。
男性が終身雇用されていた時代のように、何事もそつなくこなしていれば、定年まで無事に勤めることができたという「ぬるい時代」は終わった。個人は、自分の市場価値を高めることに注力し、市場価値を高める手段として「転職」を積極的に活用するという発想が求められる。「会社あっての個人」という価値観から抜け出し、会社と個人のためになるような転職へとアップデートする。そうすれば、圧倒的に仕事をするのが楽しく、幸福感を実感できるようになる。
ヤフーの元執行役員で、世界最大級のビジネス特化型ソーシャル・ネットワーキング・サービスのリンクトイン村上臣が『日本のキャリアの新・ルール 転職2.0』(SB Creative)の新著の中で重要なポイントを教えてくれた。
個人の働き方は自分主体へと徐々に変わりつつある。終身雇用時代は、会社内の配転により、どこに配属になるかわからないので、とりあ
えず何かのスキルを身につけ、どんな仕事もこなせる総合職を目指すということ。メンバーシップ型雇用とも言われ、ゼネラリスト型ともいう。自分のブランド価値をどれだけ高めることができるのか。どれだけ、自分のタグを増やすことができるのか。これまでは会社の言う通りに従う受け身の働き方でしたが、今後は「自分がどうすれば幸せになれるか」を能動的に考える働き方へと移行している。
転職2.0の時代は、結局は個人の価値をどれだけ高めることができるか、ということがポイントとなる。
転職するしないに関わらず、誰もが、「株式会社自分」という意識を持つ必要がある時代が到来した。
●個人の市場価値を高めるとは、「タグ付け」をすること。日本では強みや実績を明確化する方法を知らないため、タグを明確にしている人が少ないので、明確にするだけでも周りに大きく差をつけることができる。自分のタグを明確にし、次に掛け合わせるタグを軸に次の仕事を考えることがさらなる市場価値向上につながる。タグに賞味期限が来てしまったときに対応できないため、複数のタグをかけ算するという発想が重要。自分のタグにどんなタグを掛け合わせたらいいかを考えるときは、「すでに持っているタグと離れたタグ」「新しい職種に付随するタグ」「ホットなタグ」の3つから考える。タグを掛け合わせる際は、タグ分類表の「ポジション」「スキル」「業種」「経験」「コンピテンシー」で挙げた各タグをタテに掛け合わせる。タグを実際に入手する方法としては主に2つ。「現業でタグが手に入る仕事を得る」が「そのタグが手に入る仕事に転職する」が近道。
●終身雇用が崩壊した今、スキル思考ではキャリアアップはできない。
やみくもに資格をとったり、スキルを身に着ける「スキル思考」ではなく、「ポジション思考」になるという。ポジション思考は、ジョブ型雇用が中心となるポスト終身雇用時代に必須の考え方である。
ポジション思考とは、ポジション=役職ではない。ジョブ型雇用ともいい、どんな仕事をするかが明確に定められている。スペシャリスト型とも言う。ポジションには、ビジネスアナリスト、システムアナリスト、エンジニア、マーケットリサーチャー、ブランドマネージャー、広報担当、販売員、営業事務、プロジェクトマネジメント、商品開発、新規事業開発、法人営業、カスタマーサクセス、生産管理、ITコンサルタント、ソフトウェア開発者、プログラマー、経理担当、人事担当等々がある。
●会社(知名度など)で仕事を選ぶことは、他人軸でキャリアを選んでいること、外部環境の変化に対応しづらい。個人と会社とが相乗効果で成果を出す=シナジーが得られるかを基準に仕事を選ぶことが重要。
●個人がキャリアで成功するにあたって、キーパーソンとつながることができるかどうかは重要。そのために広くゆるくネットワークをつくる。
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