ウクライナの国立大学にも合格していたが、2022年2月にロシアのウクライナ侵攻が始まり、18歳以上の男性はウクライナ国外への出国が制限されることから、相撲を続けられる環境を求めて同年4月に来日。2019年の世界ジュニア選手権で知り合った関西大学相撲部主将の自宅に居候して関西大学や報徳学園中学校・高等学校の相撲部の練習に参加したが、報徳学園の相撲部監督がヤブグシシンのことを大相撲の8代安治川(元関脇・安美錦)に紹介したことで、2022年12月に安治川部屋の研修生となった。17才での決断以降、速攻に次ぐ速攻の決断が続く。
入門から新入幕まで
2023年7月場所前に正式に入門して新弟子検査を受検、興行ビザの取得を待って同年9月場所で初土俵を踏んだ。翌11月場所で序ノ口優勝。続く2024年1月場所で序二段優勝。翌3月場所は三段目に上がったが、6連勝で迎えた13日目の7番相撲で長村との一番に敗れ、初土俵以来の連勝は20で止まった。東幕下40枚目に昇進した5月場所は、5連勝の後、同場所幕下最下位格付け出しデビューした草野に敗れ6勝1敗。西幕下17枚目となった7月場所は、3番相撲で元十両日翔志に破れるも3場所連続の6勝1敗。同年9月場所では西幕下4枚目まで番付を上げ、2番相撲で琴手計に敗れたものの11日目に5勝目を挙げたことで新十両昇進が決定的と報じられ、最終的に4場所連続の6勝1敗で終えた。25日、日本相撲協会は11月場所番付編成会議を両国国技館内で行い、安青錦の昇進を決めた。 元安美錦の安治川部屋からは創設以来初、ウクライナからは獅司以来2人目、初土俵から所要7場所での関取昇進は、年6場所制となった1958年以降では5位のスピード出世となる。
新十両会見では「恥ずかしい相撲は見せたくない。(2024年パリオリンピック出場の母国の選手のように)勝つ姿を見せたい」と意気込んだ。また「師匠は21歳で十両に上がった。それに負けないようにと思った」と意識するところを語っていた。11月場所は東十両11枚目の地位で10勝5敗の好成績を残し、2025年1月場所は最高位を西十両5枚目まで更新し、12勝3敗の好成績で終えた。2025年3月場所に新入幕となった。初土俵から9場所での新入幕は、付出しデビュー力士を除くと史上最速タイのスピード昇進となった。
新入幕から初優勝、史上最速での大関昇進
東前頭15枚目で迎えた3月場所は序盤を2勝3敗と黒星先行としたものの、6日目から一気に7連勝し勝ち越し、最終的に11勝4敗の好成績で新入幕にして敢闘賞を受賞。
東前頭9枚目に番付を上げた5月場所も、初日こそ敗れたものの2日目から8連勝で優勝争いに加わる。10日目から上位陣との取組が組まれ3連敗を喫したものの、残り3日間を3連勝し2場所連続で11勝4敗し敢闘賞受賞。同場所の好成績により、場所後には7月場所で史上最速の新三役(小結)昇進の可能性ありと報じられたが、6月30日発表の7月場所番付で、5月場所東小結だった安が同場所6勝9敗止まりだったにもかかわらず、平幕陥落せず西小結残留となるという、大相撲本場所が15日制となって以降史上初の珍事の影響で、自身最高位ではあるものの東前頭筆頭にとどまる。
7月場所3日目、横綱豊昇龍を渡し込みで破り初金星。初土俵から12場所での金星は、それまで小錦、友風が記録していた14場所を超え、年6場所制となった1958年以降、付出しデビュー力士を除けば史上最速記録となった。その他、初日と5日目に内無双を記録している。最終的には11勝4敗の準優勝で取り終え、技能賞を受賞した。9月場所は小結に昇進。ウクライナ出身者で初めて三役に昇進した。
初土俵から所要12場所での新三役昇進は、付出入門者を除けば年6場所制となった1958年以降で最速。この場所は12日目に初日から11連勝していた横綱豊昇龍を切り返しで破る白星があり、13日目には戦後初となる新入幕から4場所連続の2桁勝利を達成。豊昇龍が優勝した場合の条件付きだった殊勲賞は大の里が優勝したため受賞できなかったが、11勝4敗で2場所連続2回目の技能賞を受賞した。高田川審判部長(元安芸乃島)は、安青錦の大関取りについて、この9月場所が起点となるという見解を示した。
11月場所は関脇昇進を果たす。付出入門者を除く初土俵から所要13場所での関脇昇進は、年6場所制となった1958年以降では小錦の14場所を抜き史上最速となった。この場所では5日目に若隆景、11日目に義ノ富士 、13日目に大の里に敗れるが、それ以外は順調に白星を伸ばし、14日目までに大の里、豊昇龍の横綱と並び11勝3敗となり、入幕から5場所連続で二桁勝利を達成し、優勝争いに千秋楽まで残った。
千秋楽の本割では両横綱同士の対戦は大の里が休場した事により豊昇龍が12勝3敗として優勝争いに残り、安青錦は琴櫻との一番が組まれ、これを内無双で破って豊昇龍との優勝決定戦に進出した。優勝決定戦の一番は送り投げで豊昇龍を下し、初の幕内最高優勝を達成した(同時に殊勲賞、技能賞を受賞)。2023年9月場所の初土俵から14場所での優勝は年6場所制になって、2024年3月場所で優勝した尊富士の10場所に次ぐ史上2位の速さで、ウクライナ出身力士の幕内最高優勝は初の快挙となった。これにより大関昇進の基準とされる「直近3場所連続で三役(関脇・小結)の地位にあって、その通算の勝ち星が33勝以上」のうち、7月場所は平幕の地位にあったが「直近3場所で通算33勝以上(11勝、11勝、12勝で計34勝)」に到達。場所後、安青錦の大関昇進を諮問する臨時理事会の招集が決定し、安青錦の来場所の大関昇進が事実上内定した。
11月26日、日本相撲協会は翌2026年1月場所の番付編成会議と臨時理事会を開き、安青錦の大関昇進が正式に決定。ウクライナ出身の大関は史上初。付出を除く初土俵から所要14場所での大関昇進は、年6場所制となった1958年以降では琴欧州(後に琴欧洲に改名)の19場所を更新する史上最速での昇進となった。また21歳8ヶ月での昇進は朝青龍の21歳9ヶ月を更新し、史上4位の年少記録となる。
同日、福岡県久留米市の安治川部屋宿舎で昇進伝達式が行われ、協会からの使者は浅香山理事と大島審判委員が務めた。大関昇進を伝えられた安青錦は「大関の名に恥じぬよう、またさらに上を目指して精進いたします」と口上を述べた。
「安青錦新大」の安と錦は師匠安治川の現役時代の四股名「安美錦」から、「青」はウクライナの国旗や自身の目の色、「新大」は日本で一緒に生活した当時関西大学相撲部主将山中新大からだった。師匠、親友に支えられ、益々の精進が期待される。日本語学習も最速なのも驚異的
だ!
出典 Wiipedia
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