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このブログでは、地球サイズの行動派」をモットーにしてきた通り、市議・海津にいなの日々考えている事、見たこと、聞いた事、考えたこと、日々の活動を日誌としていきます。グローバルな視点で我孫子の今昔を紡ぎ合わせてABIKOと「観光」(まちの輝きを観せる意)、SDGsを率先してきたことを伝えます。
我孫子は、嘉納別荘と白樺派の関わりは深く、『リーチ先生』の新聞連載(2018)では我孫子の話がふんだんに登場していました。陶芸家として決意するリーチには、白樺派の一員として我孫子での暮らしが人生で最もハッピーな思い出だと記していた。実は、平将門の活躍の拠点だった時期もあったと調査がされてきました。NHK大河ドラマでロケ地観光のブームとなった『平将門、風と雲と虹と』(1976)の際は、まだ知られてずの郷でした。2019年では、同ドラマ『いだてん』によって嘉納治五郎の艱難辛苦がつまびらかにされ、東洋初のオリンピックが東京に決まるまでには、手賀沼もオリンピック競技施設の候補にと考えていた事が知られ、市民の浄財で嘉納銅像が建立(2020年)されました。五輪開催に奮闘した嘉納は晩年は我孫子別荘とご自宅とに半々でくらし、急逝された後にはご家族が移り住まわれていたことが近年の調査で分かってきました。さあ!智慧をもたらず巳年こそ、ねじり鉢巻きで、巻き返す年に!!

海津にいな 「あっちこち@ABIKO」活動日誌

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2025年11月09日

ジェームス・ジョイスによる破壊的な英文革命

ジョイスの英語が「完全じゃない」のは、植民地アイルランドの言語で、あえて標準英語(正しい英語)を拒んだ。

そこで、“壊すことで新しい文学を作る”戦略をとった。人間の意識や夢を描くには、完全な言語は不十分だったと考えたからだった。

結果、世界の言語を混合し、英語を超えた作品を作ったといえる。

だからジョイスは、英語が完全じゃないからこそ、世界最高の作家になれたとも言えるのです。つまり
「完璧な英語など自分にはありえない」しかし、「だからこそ、英語をねじ曲げ、自分の言語に作り変える」という姿勢なのです。

これは世界文学の革命でした。アイルランド人としての「言語の痛み」が背景にあるということなのです。

ジョイスの英語は“壊れている”のではなく、「壊すことでしか見えない世界」を描いた英語なのです。


「深く」具体例つきで、ジョイスが壊した英語・アイルランド英語の背景・言語実験の仕組みを読み物として楽しめるよう、わかりやすさと深さの両立を心がけ丁寧に解説します。


■1|アイルランド英語(Irish English)の特徴

ジョイスの英語を理解するには、まずアイルランド英語の性質を知る必要があります。
これは、イギリス標準英語とはかなり違います。

◆@ 語順の癖(ゲール語の影響)

アイルランド語(ゲール語)の語順 SVO → VSO の癖が残り、

例

“It’s yourself that knows it.”
(直訳:それを知っているのは“あなた自身だ”)
→ 普通の英語: You know it. で済む。

強調構文の多用がアイルランド英語の特徴。

◆A “after” 構文(ゲール語直訳的表現)

アイルランド人は現在完了を独自の形で言う。

例

I’m after eating.
(直訳:私は「食べたあと」にいる)
→ 意味:もう食べた(just ate)

◆B 助動詞の独自用法

“I do be thinking”
→ I’m often thinking / I habitually think のニュアンス。

これは標準英語にはない。

◆C 地元の語彙・言い回しの多さ

craic(楽しい時間・面白さ)

eejit(idiot)

grand(fine, OK より幅広い肯定)

こうした語彙がジョイスの作品にも大量に出る。

■2|ジョイスが“壊した”英語の法則

ジョイスは、英語をただ使うのではなく、英語そのものを実験材料として解体しました。
とくに『ユリシーズ』以降で顕著です。

■(A)法則破り@:意識の流れ(文法を無視した思考そのままの文)
■例:『ユリシーズ』より(スティーヴンの独白)

“Pain, that was not yet the pain of love, fretted his heart.”

文法的には成立しているが、
意味の方向が飛ぶ・抽象が一気に降ってくる=思考そのもの。

さらに別の例:

“Why are they so secret? Keeping it up−keeping it up.”

この “it” が何かは書かれない。
曖昧な指示語を連発するのも“考えている最中の文章”の再現。

■(B)法則破りA:文体の変形・模倣・パロディ

『ユリシーズ』では、章ごとにリズム・語法・文体が完全に変わる。

例:「新聞文体の章」

一段落ごとにパロディ見出しがつく:

“IN THE WAKE OF THE NEWS”
“THE CHILDREN ARE THE FUTURE”

だが内容とは完全にズレている。
→ 言語の「権威性」を破壊している。

■(C)法則破りB:混成語(fusion words)の創造

これは『フィネガンズ・ウェイク』で極端になります。

英語+非英語+ダジャレ+歴史的響きを一単語に詰め込む。

◆例:
●“riverrun”

river(川)

run(流れる)

river running

riverrun(アイルランドの川の名前の連想)
複数の意味が一語に溶ける。

●“meandertale”

meander(曲がりくねる)

tale(物語)

meaner, tale-teller 等の音

→ **“曲がりくねった物語”**も“卑しい物語”も“語る物語”も同時に含む。

●“laughtears”

laugh(笑う)

tears(涙)

→ “笑いと涙が同時にある状態”を一語で表現。

●“thunderword(100文字以上の雷語)”

ジョイスは雷鳴の音を100語以上の世界言語を混ぜて表現した。

例の一つ:

“Bababadalgharaghtakamminarronnkonnbronntonnerronntuonnthunntrovarrhounawnskawntoohoohoordenenthurnuk!”

意味?
→ 雷が落ちる瞬間の「世界全体の音」
(読者も批評家も意味を一意に特定できない)

■(D)法則破りC:文法の境界を溶かす

ジョイスは文法的カテゴリーを壊し、人間の思考・夢の展開に合わせて、
名詞が動詞になり、動詞が形容詞に変わり、文章が音楽のようになる。

例

“He warshed and rinsed.”(“washed” と “war” の合成)

“the waves went their ways”(way と wave の音の重ね)

“she is jimmying open the jar”(Jimmy=男名を動詞化)

■(E)法則破りD:夢・無意識の言語化

『フィネガンズ・ウェイク』は文章構造そのものが夢と同じ。

夢では人物が途中で別人になる

言葉が変形する

ひとつの言葉が複数の意味を持つ

連想が飛ぶ

→ ジョイスはこれを言語で再現した。

■3|具体例:ジョイスの「壊れた英語」平易な説明
■例1:

“A day of dappled seaborne clouds.”
形容詞の連鎖でリズムを重視した文。
意味より音。

■例2:

“Hold to the now, the here, through which all future plunges to the past.”

論理破綻しているようで、
“未来が過去に落ち込む”という詩的構造になっている。

■4|なぜ「完全じゃない英語」が面白いと言われるのか
●@ 英語を“支配者の言語”から取り戻した

ジョイスにとって英語は

「借り物であり、支配者の言語」
だった。
その英語を壊して再構築し、自分の言語にした。

●A 英語の「限界」を超えて、人間の思考・夢を描いた

標準英語では表せない

無意識

連想

言語の芽生え

音

夢の混乱
を表現した。

●B 文法ではなく感性で読む文学

ジョイスの文章は“頭で理解する”より“感覚で味わう”文学と言われる。

『ユリシーズ』 と 『フィネガンズ・ウェイク』 は、どちらも「20世紀文学の最高峰」とされますが、性質がまったく異なります。
まずはわかりやすく、全体像(概略)をはっきりつかめる形でまとめますね。

■『ユリシーズ(Ulysses)』の概略
◆1. 物語の舞台

1904年6月16日のダブリンの“たった1日”。
その1日を、時間順に、町のあらゆる人物・場所・思考の流れを同時並行で描きます。

◆2. 主な登場人物

レオポルド・ブルーム(広告取りの中年男性)

モリー・ブルーム(妻。浮気中)

スティーヴン・ディーダラス(若い教師。ジョイスの分身)

この3人の1日が、さまざまな場所で交差します。

◆3. 特徴
○「意識の流れ(stream of consciousness)」

人が考えていることを、そのまま文章にしていく手法。
例)思考が飛ぶ、連想する、余計なことを考える、などがそのまま文になる。

○語りの文体が章ごとに変わる

新聞文体、演劇風、カトリック典礼、恋愛小説パロディなど、全章で文体が変化する大実験文学。

◆4. モチーフ

『オデュッセイア(Ulysses=オデュッセウス)』を“ダブリンの1日に置き換えた”構造。

ブルーム → オデュッセウス

モリー → ペネロペ

スティーヴン → テレマコス
という対応になっている。

◆5. 物語の核

市井の人間の、何でもない1日こそが“叙事詩”である、という思想。

最後はモリーの独白、
句読点のない長大な思考の流れの中で
「Yes」という言葉で終わる。
(この“Yes”は文学史上もっとも美しい結びと評される。)

■『フィネガンズ・ウェイク(Finnegans Wake)』の概略

※難解すぎて「世界で最も読まれていない名作」と言われる作品。
日本語訳も完訳がほぼ不可能とされるほど。

◆1. 舞台・登場人物

実はすべて**“夢の中”**が舞台。
物語は、ほとんどが「HCE」と呼ばれる父親の夢の世界。

HCE(父)

ALP(母)

シェムとショーン(兄弟)

イッシー(娘)

といった家族がいるが、夢の世界なので姿も名前も常に変化し、読者はつかまえられない。

◆2. 言語の特徴

この作品最大の特徴は、**世界中の言語を混ぜた「夢の言葉」**で書かれていること。

例:

英語+フランス語+ゲール語+ラテン語が混ざる

意味が一つに定まらない語が大量に出る

ダジャレ、語呂合わせ、地名の暗示などがひたすら続く

文法も崩れ、文章なのか音楽なのかわからない

つまり、人間の無意識を「言語」で再現しようとした作品。

◆3. 物語(あるようでない)

一応“構成”はあります。

○構図

人類史の循環

罪と許し

父と子の対立

男性原理と女性原理の交替

夢と現実の往復

しかしストーリーは溶けていて、
「夢が語る」「夢が記憶を混ぜる」「歴史と神話が一つになる」
という状態がずっと続きます。

◆4. 作品の終わり

最後は
“終わらずに始まりに戻る”
という円環構造。

終わりの一文がそのまま冒頭の文につながり、
本書全体が「無限ループ」になるように作られています。

→ 人類の歴史は一つの夢であり、終わりも始まりもない。
→ 言語もまた、流れ続ける水のように循環する。
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PROFILE
ブログ製作者:海津にいな                 (KAIZU Nina、新菜)。
経歴:(株)発明工房役員、我孫子市議会議員(5期)を続行中。児童英会話インストラクター、野村総研(政策研究部所属など)勤務した。放送大卒、立教大学(観光学研究科 )修了。筑波大学大学院(博士課程後期 単位取得退学)
コミュニティ−活動:めばえ幼稚園・四小PTAの役員/青山台自治会副会長・三小・我中PTAの役員/久寺家学習指導(書道)、生涯学習推進基本計画策定委員(’99) 
NGO活動、他:NGO・ACT(我孫子カルチャー&トーク)の会、開かれた県政を進める会世話人(〜‘09)、女性のための政治スクール(10期)、千葉県ボランティアコーディネーター、千葉県観光人材育成セミナー。日本観光研究学会、eシフト、自殺対策議員有志の会、自治体ウオッチ(世話人)。
市民活動:我孫子市国際交流協会(初代理事・広報部長)、我孫子の文化を守る会、我孫子フィル後援会、我孫子地産地消協推進協議会、我孫子市消費者の会(`90〜)、エコライフ、谷津を守る会、かっぱ祭り実行委員(第1〜3回)、AYA(フィンランド劇団招聘)、きもの愛好会、湖北山の会、市史研究センター会員、まちづくり編集会議:将門プロジェクト企画。
生涯学習:オープンスクール(武蔵野美大、川村学園女子大学、中央学院大学、麗澤大学、上智大学、放送大学)にてリカレント他、国際理解活動の必要からギリシャ語、スペイン語、仏語、韓国語、英語を学ぶ。CCC(異文化コミュニケーション=英会話クラス)
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