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このブログでは、地球サイズの行動派」をモットーにしてきた通り、市議・海津にいなの日々考えている事、見たこと、聞いた事、考えたこと、日々の活動を日誌としていきます。グローバルな視点で我孫子の今昔を紡ぎ合わせてABIKOと「観光」(まちの輝きを観せる意)、SDGsを率先してきたことを伝えます。
我孫子は、嘉納別荘と白樺派の関わりは深く、『リーチ先生』の新聞連載(2018)では我孫子の話がふんだんに登場していました。陶芸家として決意するリーチには、白樺派の一員として我孫子での暮らしが人生で最もハッピーな思い出だと記していた。実は、平将門の活躍の拠点だった時期もあったと調査がされてきました。NHK大河ドラマでロケ地観光のブームとなった『平将門、風と雲と虹と』(1976)の際は、まだ知られてずの郷でした。2019年では、同ドラマ『いだてん』によって嘉納治五郎の艱難辛苦がつまびらかにされ、東洋初のオリンピックが東京に決まるまでには、手賀沼もオリンピック競技施設の候補にと考えていた事が知られ、市民の浄財で嘉納銅像が建立(2020年)されました。五輪開催に奮闘した嘉納は晩年は我孫子別荘とご自宅とに半々でくらし、急逝された後にはご家族が移り住まわれていたことが近年の調査で分かってきました。さあ!智慧をもたらず巳年こそ、ねじり鉢巻きで、巻き返す年に!!

海津にいな 「あっちこち@ABIKO」活動日誌

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2025年10月13日

エマニュエル・トッド氏、グローバリズムの変容を説く

エマニュエル・トッド氏は『老人支配国家日本の危機』(文春新書)で「人口問題」について次のように語っている。

『国家が思い切って積極的な少子化対策を打つこと、出生率を上げるための社会制度を整えることこそ、安全保障政策以上に、日本の存亡に直結する最優先課題だ。

私は人口学者です。
人口問題は、数十年の潜伏期を経て一気に発現してきます。その観点から言えば、人口減少は日本にとって最大にして唯一の課題です。』

トッド氏は、その対策には、第一に人口増の政策に対して有効な手を打つこと。そして、同時に、移民を、段階的に、慎重に文化の差異に注意しながらゆっくりすすめることだという。

移民に対するアレルギーが強い日本で、大事なのが「同化主義」。同化主義とは、移民の人たちが、自国の文化を捨て、日本の伝統的な文化や日本人であることを受け入れること。これらの日本的価値観を学び、それに共感した人たちだけを受け入れるということ。
今の日本には、外国人でありながら、日本人以上に、武道や、茶道、華道、禅の達人は多くいる。

その根本は、日本語であり日本精神(やまとごころ)だ。それは、「自然との共生」や、「八百万の神という神道的なもの」、「茶道や武道などの『礼』や『道』を重んじる考え方」、「卑怯なふるまいをしない」、「弱いものいじめはしない」、「恥を知る」、「惻隠の情」「和の精神や儚(はかなな)さへの思い」、「禅的な無常観やわびさびの考え方」、等々だ。

結局、この日本人の核となる「日本精神」がはっきりと明示されていないので、移民をただ漠然と恐れるようになる。
また、そう言うことなら、現代の日本人こそ、日本精神(やまとごころ)を学び、身につける必要がある。

また、日本精神(やまとこころ)の希薄化も、グローバリズムの一環としてある。

従来の大きな流れだった「グローバリズム」という価値観がトランプ大統領をきっかけとして変容しつつある。
それは国家や国民の意志とは関係なく、グローバル市場の論理が優先するということだ。
つまり、安いところ安いところへと、製品が国を超えて移転し、国内の工場がなくなってしまうという現象のこと。

一方、フランスは、興味深い典型例を示しています。
グローバリズムのゲームのルールを忠実に実行してきた国として、フランスのエリートたちは、工業で稼ぐのも、観光業で稼ぐのも、その良し悪しを問うことなく、同じようにGDPに換算できるという態度を30~40年にもわたって取ってきました。

その結果どうなったか。今回の新型コロナではっきりしたのは、モノの生産に関しては、フランスはもはや「先進国」ではなく「途上国」だということです。フランス人は、人工呼吸器もマスクも医薬品もつくれない自国の現実を突きつけられました。

それらは、中国やインドで製造され、国内にはもはや技術や生産基盤がない。
国内最後のマスク工場は、コロナの二年前に閉鎖されていたのです。

今、世界の大きな潮流として、グローバル経済による支配から、国民国家の意思決定を取り戻す試みが始まっている。
つまり、民主主義の再起動です。ここ30~40年にわたる新自由主義の時代は、英米―サッチャーとレーガン・・・によって始められましたが、新自由主義からの転換もまた英米によって主導されているわけです。

現代は「GDP至上主義」の時代。しかし、「付加価値の合計」であるGDPは、比較的最近、使われるようになった指標です。第二次大戦後の経済復興の中で、他国が米国にキャッチアップしていく過程で頻繁に用いられるようになりました。もちろん、戦後のある時期までは、GDPも、「現実を測る指標」としての意味がありました。

ところが、産業構造が変容し、モノよりもサービスの割合が高まるなかで、次第に「現実を測る指標」としてのリアリティを失っていったのです。例えば、米国ではとにかく裁判が多い。企業活動でも法的手続きが多い。そこで弁護士が手にする膨大な報酬もGDP に含まれます。

それに対し訴訟も弁護士も少ない日本。その分、日本のGDPは米国より少なく計上されることになります。しかし、一体どちらの社会が「生産的」と言えるのか。今回のコロナ禍は「GDP絶対視」から脱却するまたとない機会です。

17世紀末以降、世界史にリズムを与え、これを牽引してきたのはアングロサクソンの英米で、この構図は今後も大きくは変わらないでしょう。私はフランス人ですが、個人的にも、フランスの哲学や観念論より、英米の経験主義に敬意と共感を抱いています。

この度の新型コロナのパンデミックは、何を示唆しているのでしょうか。歴史家、 歴史人口学者としての私は「グローバリズムに対する最後の審判」だと捉えます。欧米の主流派メディアと異なり、米国でのトランプ大統領の誕生や英国のEU離脱を私は肯定的に評価しています。

いずれも『自由貿易から保護貿易への転換』『民主主義の「失地回復」』を体現するものだからです。

ただ、新しい何かが起きたのではなく、パンデミックによって、すでに起きていたことを 露見させ、その変化を加速させている、と見るべきでしょう。まずパンデミックが露わにしたのは、社会の「豊かさ」や「富」を示すはずのGDPなどの「経済統計」がいかに「現実」から乖離しているかです。

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PROFILE
ブログ製作者:海津にいな                 (KAIZU Nina、新菜)。
経歴:(株)発明工房役員、我孫子市議会議員(5期)を続行中。児童英会話インストラクター、野村総研(政策研究部所属など)勤務した。放送大卒、立教大学(観光学研究科 )修了。筑波大学大学院(博士課程後期 単位取得退学)
コミュニティ−活動:めばえ幼稚園・四小PTAの役員/青山台自治会副会長・三小・我中PTAの役員/久寺家学習指導(書道)、生涯学習推進基本計画策定委員(’99) 
NGO活動、他:NGO・ACT(我孫子カルチャー&トーク)の会、開かれた県政を進める会世話人(〜‘09)、女性のための政治スクール(10期)、千葉県ボランティアコーディネーター、千葉県観光人材育成セミナー。日本観光研究学会、eシフト、自殺対策議員有志の会、自治体ウオッチ(世話人)。
市民活動:我孫子市国際交流協会(初代理事・広報部長)、我孫子の文化を守る会、我孫子フィル後援会、我孫子地産地消協推進協議会、我孫子市消費者の会(`90〜)、エコライフ、谷津を守る会、かっぱ祭り実行委員(第1〜3回)、AYA(フィンランド劇団招聘)、きもの愛好会、湖北山の会、市史研究センター会員、まちづくり編集会議:将門プロジェクト企画。
生涯学習:オープンスクール(武蔵野美大、川村学園女子大学、中央学院大学、麗澤大学、上智大学、放送大学)にてリカレント他、国際理解活動の必要からギリシャ語、スペイン語、仏語、韓国語、英語を学ぶ。CCC(異文化コミュニケーション=英会話クラス)
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