日本人では、1968年の川端康成さん、1994年の大江健三郎さん(いずれも故人)。選考対象になるには、英語をはじめ選考委員が読める欧米系言語に翻訳されている方が有利だ。日本文学の翻訳や研究の対象は長い間、男性が中心だった。近年は女性作家の作品の翻訳が増え、そうした偏りを見直そうという機運が出てきて、海外での活躍が目立つ。
日本人の作品も、海外で翻訳本が数多く出版されている。小川洋子さんは全米図書賞にノミネートされた。柚木麻子さんは「BUTTER」の英訳が英国でベストセラーになり、今夏には王谷晶さんが「ババヤガの夜」で推理小説の分野で世界的な権威がある英ダガー賞の翻訳部門で日本人として初めて選ばれた。多和田葉子さんはドイツ在住で日独2言語で作品を発表する。芥川賞を受けた小説「コンビニ人間」で知られる村田沙耶香さんの人気も高い。現代社会で生きる苦しみをリアルに描写する作品が多く、共感を呼んでいる。
これらの作家らは将来的に、文学賞の有力候補者として名前が浮上してくる可能性を秘めている。そして、村上春樹さんは毎年、候補とななっている。ただ、昨年に続いてアジア圏の作家が受賞する可能性は高くないだろうとみる向きもある。
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