しかし、日常的に、そういう方法論を子供に、見せつける、教育するということがされると、
そういう教育方針を受けて育った子供は、相手が言うことを聞かなかったり、反論したりする。
すると、大人になって「怒鳴ったり、殴ったりして、相手をねじ伏せる」方法をとる。
その延長線上にあるのが、DV(ドメスティック・バイオレンス)という、配偶者や恋人、
弱い者や子どもに対して暴力で支配し、従わせるという方法をとるようになる。
アルフレッド・アドラー(オーストリア出身の精神科医、長女は強制収容所で死亡、ユダヤ系である)は、
「子どもは感情でしか大人を支配できない。大人になってからも感情を使って人を動かそうとするのは幼稚である。」との言葉をのこしている。
小林正観が 『心がなごむ秘密の話』宝来社で、次のような事を言っている。
正論だから相手が聞いてくれるのではないのです。
その親を、子供が好きだったら聞くけれど、嫌いだから聞かないという因果関係だけ。
どうして、嫌いかというと、感情がコントロールできなくて、怒ったり怒鳴ったり声を荒げたりするからです。
“大人”という言葉の語源は、“音なし”からきました。
どんなことがあっても絶対に声を荒げず、大声を出さない人を、“大人”と呼ぶようになりました。
"大人しい”という形容詞もそこから出ました。
"大人"、"大人しい"、"なし"全部語源が一緒です。
声を荒げないことが、本来の“大人”ということの意味。
英語に “gentleman”という言葉がありますが、“gentle”というのは、
“静かな” “物静かな”という意味ですが、“大人”と同じ意味です。
静かな声を荒げない人たちのことです。
子供をきちんと育てるためには声を荒げなくてはいけない、さらに殴らなければいけない。
それが正当だから、殴ってよいという論理はない。
つまり、殴った瞬間に、その方法論を教え込んだということです。
成熟した大人であるならば、感情に振り回されない。
自分より弱いものに対してや、(上司など)支配できそうなポジションにあるときでも、
怒ったり、怒鳴ったり、しないこと。
詩人の田村隆一氏のこんな言葉がある。
「ダンディーというのは最終的には目障りにならない、ということなんだよ。
目立ちたいと考えるのは、野暮っていう。まず目立たないのがダンディーの基本だよ」
目立たないようにしていて、皆が注目してしまう価値を持ち合わせて
周囲の期待に応えるように唸らせてしまえる 立ち居振る舞いにも表れている人
少なからず存在している紳士淑女だ
それだけの教養素養を身に着ける環境を得て日々努力を怠らない人だろう
静かなこと、“gentle”なこと、目立たないこと。
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