そんな中で、日本全国に200年以上続いている会社が3000社ある。
そして、それ以上の年月を存続発展しているところもある。
それは、欧州では革命、紛争、暴動。世界大戦の戦場となっていた事、インド、中国、韓国などでは植民地化の消耗があったが、日本は徳川時代に鎖国、内乱が長くないことが大きな差になっている。
ある人が地方都市に旅行し、市役所の人に古くからある神社を案内された。
その神社は五十年前に修復を行い、百の会社が協賛、寄付をしてくれた。
その後、五十年経って、そのうち何社が残っていると思われますかと市役所の人に質問された。
残ったのは、たった一社である。
では、千社のうち百年後に生き残れるのはどれくらいか。
二、三社というのが定説で、生存率0・2、3%。
企業を維持発展させていくことがいかに難しいかを示す数字だ。
そんな中、虎屋は元和六年(1620年) 菓子匠として開業、その頃より御所御用達である。2020年、取締役副社長(2018年より)を務める虎屋18代・黒川光晴氏が代表取締役社長に就任し、父で17代・黒川光博氏は同日付で代表取締役会長に就いた。 2008年米・マサチューセッツ州バブソン大学経営学部卒。 同年、虎屋入社。 2010年仏・パリ店勤務、2011年他社にてUAE、サウジアラビア、シンガポールなどで貿易関連業務に従事。2013年虎屋社長室、父の代で始めたTORAYA CAFÉで事業部。
企業ではないが、裏千家は室町時代に遡る、京都の地で発祥し、5百年近い歴史を刻んできた。
二つの事例の共通性は、その時代その時代のトップが常に創業の理念に命を吹き込み、その理念を核に時代の変化を先取りしている。
では、偉大な千年続いたローマ帝国は分裂し滅びている。その後にルネサンスで花開くイタリアには諸公が現れた。その影響で、革製品のハイブランドとして知られるプラダが1913年創業。ハイジュエリーの老舗ブルガリも創業は1884年。生地の世界三大産地と言われる「イタリアのビエラ」、「イギリスのハダースフィールド」、着物という西洋の生地のルーツとは違うものの伝統の強みで「日本の尾州」なのだ。
スワロフスキーは、オーストリアのチロル地方で1895年に創業したクリスタルのプレミアムブランド。フランス貴族に使わていた銀器メーカー・クリストフルの創業も1830年。つまり、ヨーロッパの王家の歴史よりアジアの宮廷史のほうが古いが、多くが植民地化されて略奪、破壊されてしまうので、日本のようなレベルでの繊細な文化が温存ができた国は希少と言える。食についても、山海の珍味が南北に長い島国から集まる環境があり、変化に富んだ花鳥風月の自然が絵画などなどの美意識を高める基礎にあった。よって、パリ、ロンドンでの万博でジャポニズムへの先鞭をつけるのは当然の成り行きだったと言えそうだ。
アジアで古い歴史がある韓国でも、続いた会社はゼロ、中国で9社だとされる。文化芸術の豊饒な地が日本であり、よって歴史的なものが残って、日本ブランドになっているのだ。クオリティーの高いものは誰もが、欲しくなる者なので、日本製の良さが認められてブランド化されたいくのはこれから期待できそうな部分だ。
【関連する記事】
- 米国の30代の変化
- 実証実験に協力する政治家、自治体を募集
- 恋は盲目による実害も
- イスラエル、ハマスと6週間の停戦合意
- あの日から、30年
- インフルエンザが大流行
- LAの山火事、現在も消火できず
- フリーターから、スーパー公務員に
- 免疫力を上げるには「好きなものを食べること」
- 日本のマンガは世界を魅了
- 地方公務員アワード2024の受賞者、出来ない事へのチャレンジ
- 日本製鉄が訴え、USスチールとの合意を中止令
- 「Shougun」がゴールデングローブ賞で4冠
- 七草、佳き日に
- 都道府県の較差こんなにも!!!
- 「トイレの神様」もナッジかも
- 山崎弁栄上人について
- 明日に向けて Goo!
- 能登半島地震からの一年
- 良い加減=いいかげん