柏市と白井市の境界を流れる川の調査地点では、少なくとも5年前から国の値を上回る濃度が検出され、千葉県などはことし3月、原因を把握するため周辺の水路など11か所で追加調査を行いました。
その結果、海上自衛隊下総航空基地に近い水路の7か所で国の値を上回り、最大で36倍の高い濃度が検出されました。
これを受けて、鎌ケ谷市と柏市が周辺の井戸水を調査したところ、飲み水として利用されている水でも国の値を上回るケースが相次ぎ、鎌ケ谷市内では最大240倍の極めて高い濃度が検出されています。
鎌ケ谷市の芝田裕美市長はNHKのインタビューに対し、「原因の特定に関する調査は具体的には進んでおらず、まずは地元の住民の健康を守ることを優先している。どういう調査方法があるのか調べているところで、科学的根拠に基づく形で進めていきたい」と述べました。
鎌ケ谷市では先月、軽井沢地区で採取された井戸水から、「PFAS」の一種で、有害性が指摘されている「PFOS」と「PFOA」の2つの物質が、国の暫定目標値の最大240倍の濃度で検出されました。この問題を受けて、住民が浄水器を設置する費用を補助することなどを盛り込んだ対応策をまとめました。
市によりますと、この地区では上水道が十分に普及しておらず、井戸水を飲み水として利用している世帯があるということで、市はそうした世帯を対象とした対応策をまとめました。それによりますと、飲み水を確保するため、各家庭にウォーターサーバーや浄水器を設置する費用の一部を補助し、希望する世帯には保健師が訪問して健康相談に応じるほか、これまでより範囲を広げて井戸水の水質検査を行うとしていて、住民説明会を開くなどして周知することにしています。
PFASを巡っては、隣の柏市でも井戸水から国の値を上回る濃度が検出され、市は浄水器を配るなどの対応を取っています。
PFASが国の暫定目標値を上回って検出された地点の周辺地域では、井戸水を利用している住民から不安の声が上がっています。
鎌ケ谷市の軽井沢地区で30年以上暮らしている80代の男性は、自宅の敷地内で地下からくみ上げた井戸水を、飲み水などの生活用水として利用してきました。近隣では、PFASが井戸水から国の値を上回る濃度で検出され、男性の自宅の井戸水も追加調査の対象となったため、3日、市の職員が訪れて井戸水を採取したということです。
しかし、調査の結果が出るのはおよそ1か月後で、男性は万が一、高い濃度が検出された場合に備え、井戸水を飲み水として利用せず、ミネラルウォーターを買って飲み水を確保しています。男性は「以前は子どもたちも含めて普通に飲んでいた水だったので心配です。調査結果が出るまでは飲み水を確保する必要があり、近くの公共施設で給水があると聞きますが、高齢で水をくむのも大変なので困っています」と話していました。
千葉県鎌ケ谷市と柏市、白井市にまたがる地域では「PFAS」のうち有害性が指摘されている「PFOS」と「PFOA」の2つをあわせた濃度が、国の暫定目標値の1リットルあたり50ナノグラムを上回って検出されるケースが相次いでいます。
住民の生活に影響が出ている状況を受けて、鎌ケ谷市は5日朝、担当の職員4人が井戸水から高い濃度が検出された軽井沢地区を訪れ、およそ250世帯に市の対応策を周知するチラシを1軒ずつポスティングして回りました。
地区の自治会の小金谷幸次会長は「日常的に使っていた水なので、私も含めて住民も不安だと思います。水の確保のための対策はありがたいです」と話していました。
市は今後、住民の生活支援を進めるほか、範囲を拡大して行っている追加調査の結果を分析し、さらなる調査の拡大が必要か見極めるとともに、原因の特定に向けて県や近隣の自治体と連携を強めるとしています。
出典 NHK6月5日千葉県鎌ケ谷市の井戸水から国の暫定指針値の最大700倍、全国で最悪濃度の有機フッ素化合物が検出されたことが分かりました。
千葉県鎌ケ谷市の軽井沢地区では今年4月、有機フッ素化合物の「PFAS」のうち有害性が指摘されている「PFOS」と「PFOA」の調査が行われ、井戸水から国の暫定指針値を大きく超える濃度が検出されていました。
これを受け、鎌ケ谷市が先月、範囲を広げ追加調査を行ったところ、31か所のうち13か所の井戸で国の暫定指針値を上回る濃度が検出され、最大で700倍にのぼったということです。
鎌ケ谷市によるとこれまでのところ、健康被害は確認されていませんが、住民らに井戸水を飲まないように呼びかけています。
出典 日テレニュース7/18
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