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数日前、この猛烈な暑さの中、柏市内を流れる大堀川の土手を歩いてきました。気温34度はあったでしょう、焼けるような暑さでしたが、カワセミに2箇所で会いました。
花はあまり咲いていませんでしたが、そんななか、この暑さを楽しむように土手に無数に咲いていた花がありました。暑いの全然へっちゃら、7月から9月にかけていろんなところで地を這い、金網でも、他の植物でもどんどんからみつき生きることを謳歌しているかのようです。
この花ならたいていの人が、見たことがあることでしょう。花の大きさは約1センチ。
よく見るとかわいいのです。色もきれい。まるでお菓子の金平糖のよう。
でも、その名前「ヘクソカズラ」というのを知る人は、少ない筈です。
カタカナでは意味がよくわかりません。漢字にしてみると・・・「屁糞蔓」、
屁???糞???
で、このヘクソカズラ、私は一度だけ採ってみたことがありますが、その名の由来に合点しました。全草どこをつぶしても猛烈な悪臭を放ちます。その後は手袋をしてでも触る気がしません。好奇心の強い方はトライしてみてください。
植物愛好家の間では「かわいそうな名前の三大植物のひとつ」と言われています。
他の2つとは、オオイヌノフグリ、ハキダメギクというのだそうです。
オリンピックに変な名前をつけられた植物という種目があったら、間違いなくメダルでしょう。
このヘクソカズラ、日本原産で東アジアにしかありません。日本名を直訳しアメリカではinvasive species(迷惑草)として扱われています。
最近は北米でも見られるようで、英語名はskunkvine(スカンク蔓)です。ある植物のサイトをのぞいてみたところ、”Skunk vine is so smelly the Japanese nicknamed it the human gas vine”と書かれていました。
日本ではいつからそんな名前がついたのか?
万葉集に「くそかずら」という名で出てくるそうですから奈良時代にはあったものと思われます。その後、江戸時代の書物に表れる際には、「糞」だけでは言い表せないと考えられたのでしょうか「屁」までも追加されたようでした。
ところで、ヘクソカズラ、全草、根ともに薬用になり、ひび、あかぎれ、しもやけなどの皮膚疾患に使用されるとか。果実には抗菌作用がある成分が含まれていて化粧水にピッタリなのだそうです。江戸の人のみならず、令和の人も、蔦草にマケズ、台風、地震、暑さにめげず、頑張りましょう。
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