上川陽子外務大臣(71)は、硬派な女性初の首相候補との呼び声も高いが、静岡市で行われた集会(5月18日)で、支持者たちに向けて静岡県知事選の自民党推薦候補者を『この方を私たちが“うまず”して何が女性でしょうか』と応援した。この発言が出産と結びつけられて炎上し、上川大臣はすぐに発言を撤回し謝罪しました、
もともとこの発言は出産に絡めた意味などなく、立憲民主党の議員や共同通信社がわざわざ『産まず』と表現した自体が問題です。上川さんは無益な争いをせずに自分の職務を粛々と遂行するタイプなので、そこで反論しませんでした。少し前には、麻生(太郎)さんに『おばさん』『そんなに美しい方とは言わない』など不愉快な言及をされたときも黙っていました。言葉尻をどう批判するかなど相手にしないと考えているから黙っていたということでしょう。
経歴では、それまでの女性議員らが独身、晩婚で子育て経験がないことが多かった時代が長かったものの、村上氏はそういう女性政治家ではない。1953年、静岡市で生まれ。カトリックの中高一貫の女子校・私立静岡雙葉中学校に進み、東京大学文科三類に入学。3年生の進学振り分けで教養学部教養学科に進学し、国際関係論を専攻。
東大卒業後、三菱総合研究所に入社したが、事務職に採用されるなど女性ならではの待遇差が待ち構えていた時代。その後、社内試験をクリアし研究職についた。結婚相手は日銀エリート、2女を授かり育児と仕事の両立も果たします。ご本人も、このときのことを“わりと無理しちゃった”と語っています。当時の男社会で大変な思いを経験して、子を産み育てたのでその苦労を思い返して、静岡の女性候補の応援で語ってしまったということかと思われます。
三菱総研を退職した上川氏は、女性として日本人初の偉業を成し遂げている。
'86年に米ハーバード大学ケネディスクールに留学し、政治行政学の博士号を取得。このときに海外から日本を眺め、改革の必要性を感じ、政治家を志します。外相として諸外国と対等に議論ができると評される上川さんの大神歴任というキャリアは男性議員にも脅威であるのは間違いありません。他党の議員らは特に有力なライバルの足を引っ張ろうと常に待ち構えていて、今回の発言は格好の攻撃のチャンスだったわけで、しかも、岸田首相もかばうどころか『誤解を招く発言は控えるべき』と言って、擁護するより次の首相の座を争いかねない有力ライバル視をしている感もありました。
ヤジには動じずに職務を遂行していく上川外相。“この方を首相にうまずして何が女性でしょうか”と言っていたが、その本意が当の女性にどうお響いたか。
政治家になってからの実績も語り草になっており、法務大臣時代には麻原彰晃をはじめとした16人の死刑を執行しました。これによって上川さんには生涯、SPがつくそうです。死刑執行時は当時の安倍首相にも相談せずに当日の朝、決意を報告したという肝の据わり方は、男女を超えて大したもの。ツワモノゆえ敵も多いということです。
2024年05月24日
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