近年、筋トレが注目されるようになったのは、みんな長生きをするようになったのが要因の1つでしょう。健康のための運動といえば、ウォーキングやジョギングといった有酸素運動が昔は推奨されていて、それは今も変わりません。
ただ、加齢とともに筋肉はどんどん落ちていきますから、それに対して筋肉をつけていかないと、ずっと自立して元気に動けないし、そもそも健康維持のための有酸素運動もできなくなってしまうので疾患のリスクも上がってしまう。そこで、何はともあれ筋トレが大事だ
人間はお尻とももの前で立ち上がるんですが、半々か6:4ぐらいでお尻を使う。なので、もも前だけじゃなくて、お尻もちゃんとやらなくちゃいけない。スクワットですね、私たちの姿勢は基本的に前かがみ。座ってるときも立っているときも前かがみ。後ろから引っ張って支えてるんです。
バックエクステンション?
谷本 はい。それとラジオ体操の前後屈や側屈をものすごく丁寧にするのもいい。
松本 ラジオ体操をきちんとやると結構きますよね。バックエクステンション
もいい。嚥下(えんげ)するときに使う筋肉が弱っている、ということだと思うんです。普段から硬いものをしっかり食べて、大きいものをちゃんと飲み込むのがまず大事。そして、舌骨上筋、舌骨下筋という、のどの前の筋肉があって、これは食べものを送り込むときに使う筋肉、同時に顔を前に倒す働きのある筋肉でもあるので、顔を前に倒す筋トレで鍛えることもできるんです。
渡辺 顔を前に倒す?
谷本 背すじを伸ばして姿勢を正し、おでこを手で押す。手の抵抗に対して首を前に曲げ、手の抵抗に耐えながら顔を上げて戻す。嚥下能力が落ちた人はこういうトレーニングをします。
脳の中の前頭葉という部分がいちばん早く老化が始まり、50代にはその影響が目立ち始めます。その代表的なものが意欲の低下です。行きつけの店しか行かないとか、同じ著者の本ばかり読むという形で、想定外のことが起きないような生活を好むようになるのです。すると、前頭葉を使わないので、余計に前頭葉が衰えます。 ここでは前頭葉の若さを保つために常識を捨て、楽しむことで、前頭葉を若返らせ、意欲を保つための方法や考え方をお伝えします。「人生」をいかにうまく使えるかは、50代での動き方にかかっています。会社から30年近い余生を送れと放り出されたとき、「好きなことをやろう」「やりたかったことを始めよう」と思っても、60歳を過ぎていたら、今よりも体力も意欲も衰えているはずです。
はもちろん、運動と強い関係性があるというエビデンスはわりと明確にあるんです。ですから、筋トレに限らず、運動全般が脳機能にいい。運動をすることで、脳の血流が1〜2割上がったりしますし、筋肉から出てくるマイオカインというホルモンがあるんですが、それが神経栄養因子を増やし脳機能を高める、ということもいわれています。実際に脳のボリュームがちょっと増えたりもするんです。
例えば、短期記憶を司る海馬って、すごく萎縮するんですよ、加齢で。でも運動をするとちょっと大きくなったりするんですよね。
筋トレに限らず運動全般は脳機能にいい。認知症予防にも運動しましょうというのはよく言われる話なんです。あと、筋トレは乳酸を簡単に出せるんです。走っても出ますが、筋トレは全身の汗をかかずとも簡単に乳酸濃度を上げられるし、そうすると頭が冴えるっていうこともある。脳は乳酸を使うんですよ、エネルギー源として。 脳には糖質が必要というのはご存じだと思いますが、糖質を乳酸にしてから使うんです。ですから、最初から血中に乳酸があると、脳が使いやすいんです。
渡辺 ということは……。
谷本 筋トレで乳酸を出しましょう。脳のためにも。
ちなみに、筋トレをすると20〜30分ぐらい乳酸値が高い状態が続くので、その間脳機能のテストをするといい成績が出るんです。ですから、例えば仕事が行き詰まったときに、ちょっと筋トレで乳酸を出すと仕事がはかどったりする。
完全に開ききり完全に閉じる動作を30回続けてやったら前腕がジンジンします。
乳酸が出ている、速筋がしっかり使えた、ということで
2024年04月21日
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