1位:玄米/32.0g
2位:発芽玄米/33.7g
3位:白米/34.6g
4位:食パン(角形食パン)/44.2g
5位:生パスタ/45.9g
6位:ライ麦パン/49.0g
7位:蕎麦/51.3g
8位:ベーグル/53.6g
主食は精製されるほど体内に吸収されるスピードが速くなり、血糖値が上昇する。すると(血糖値を下げる)インスリンの分泌が追いつかず、血中に糖があまって糖化反応が起き、体内の老化を進めてしまうのです」(昭和大学医学部教授・山岸昌一氏)
1位の玄米が良いのは想像できるだろう。発芽玄米は糖質量の少ないランキングでは玄米に譲るが、強力な老けない力をもつ。代表的な成分は天然アミノ酸の一つである「GABA(ギャバ)」がある点だ。ギャバは血中コレステロールや血糖値、血圧の上昇を抑える効果があり、血管を衰えさせない働きがある。
コメの一粒には糖質以外にも、食物繊維やタンパク質、ビタミンなどがバランスよく含まれる。米中心の食生活をする成人は飽和脂肪酸や糖分の過剰摂取が少なく、カリウム、マグネシウム、鉄、葉酸、食物繊維の摂取量が多い傾向があるという。よく噛むことで満腹感が得られやすく、血糖値の上昇も緩やかになる。実際に人を対象とした実験で白米や玄米を取り入れた食事をすると、満腹感と満足感が持続しやすいこともわかっている。
しかも、コメは蛋白質の栄養価が高い。主食といえば炭水化物で、肉や魚といえばタンパク質というイメージがあるが、主食にもタンパク質が含まれる。コメはタンパク質を評価する指標の一つ、アミノ酸スコア(必須アミノ酸の配合バランスを示す)が優れているのだ。必須アミノ酸のうちどれか一つでも極端に少ないと、そのレベルまでしかタンパク質を作れなくなる。9種類の必須アミノ酸のバランスがいいことでタンパク質がスムーズに生成されるのだ。
欠点がなさそうな米だが、生鮮食品ということは、言い換えると鮮度が命。できるだけ精米してから一か月以内に食べきりたい。日が経つにつれ、米は水分や香り、味わいが減り、品質が落ちていく。「米に含まれる脂肪酸が酸化し、酸化したものを食べることで体がさびやすくなる」(管理栄養士・望月理恵子氏)とのこと。
もう一つ、1食150g(茶碗一杯分)を目安に、食べすぎないように気をつけたい。米を食べる際の注意点として、女性は米飯摂取が多くなるほど糖尿病発症の危険性が上昇するという国内の研究報告がある。
噛んで唾液が出ると、パロチンという成分が分泌され、筋肉や骨の発達、肌の新陳代謝を促して若返り効果があることがわかっている。うどんやラーメン(中華めん)は糖質量はそれほどでもないが、水分量が7割前後に達してしまう。
一方で、コーンフレークは糖質の含有量が多かったり、ほとんどが水分で占められている食品ほど、ほかの栄養素が十分でなく、おなかは満たされても栄養素不足になりやすい。特にコーンフレークは、「麦100%」「甘くない」と売り出している商品さえ、米よりもずっと多くの糖質を含んでいることが多い。
同じ糖質でも体にプラスに作用するものもあれば、害になるものもあります。
主食として考える時、選ぶポイントは大きく二つ。一つは精製されていないものであること。もう一つは、食物繊維やミネラルが豊富なものですね。
言い換えると、糖質以外の栄養素が多くバランスのとれた主食は「老けにくい」、糖質以外の栄養素が少ない主食は「老けやすい」ということだ。
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