エンゼルスからFAとなった大谷翔平選手が9日(日本時間10日)、自身のインスタグラムでドジャース移籍を発表した。
大谷は移籍を伝えたインスタグラムで、18年から6年間所属したエンゼルス、さらには大谷争奪戦に加わった球団に向けて「まず最初にこの6年間、私を支えてくださったエンゼルスの関係者のみなさま、ファンのみなさま、そして、今回の交渉に参加してくださった各球団の関係者のみなさまに心から感謝申し上げます」と感謝。さらに「特に浮き沈みの激しい私を支えてくれたエンゼルスのファンのみなさまには、そのサポートと声援は私にとってかけがえのないものでした。エンゼルスで過ごした6年間は、私の心に永遠に刻まれることでしょう」と伝えている。
この投稿を受け、エンゼルスのチームメートも反応。バッテリーを組み、捕手のオハピーは「おめでとう、ブラザー」と祝福。キャッチボールの相手を行うなど、大谷とは仲良しだったサンドバルは「おめでとう!ただちょっと、さみしいのはあなたの通訳です」と、水原一平通訳との別れも惜しんだ。他にはWBCのチームメート、カージナルスのヌートバーも「おめでとう、先輩!当然だ」とメッセージ。エンジェルスは日本語と英語SNSで「大谷翔平は類い稀な才能を持つ野球選手で、この6年間、彼がエンジェルスの一員として、球史を塗り替える活躍ぶりを見ることができ、光栄に思います。彼は自身の実力を活かし、野球のゲームで新しい可能性を生み出しました。エンジェルスのファンは彼のプレーを間近で見ることができ、とても幸せでした」と感謝したうえで、
「翔平がエンジェルス球団、そして野球に対しての数多くの貢献に感謝致します。彼のキャリアの新たな門出に心よりご健闘を祈っております」と最後の激励の言葉を贈った。
世界的知名度の日本人アスリートである羽生結弦さん。大坂なおみさんも、自身のプライベートな部分でも、センセーショナルなネット記事になってしまうのだが、彼女、彼らが巨額なCM、ビジネスも動く、社会的関心事になっているため、その一挙手一投足に細心の注意を払って言動を行わなければならない、そういう宿命の星の下に生まれたからなのだろう。
それにしても、大谷選手は言葉少なく語りながら、言うべき時に充分な配慮をされて、さすがのスター選手だと感服です、ドジャース戦がとても楽しみ、日本からの観戦チケットが取りにくくなるのは必至だ!?
大谷は10年契約の年俸7億ドルのうち、97パーセントにあたる6億8000万ドルを、契約期間終了後の2034年から10年間にわたって利息なしで受け取ることを申し入れ、同意された。
こうした契約は過去に例がないものだった。ドジャースは投手力を向上させようと山本由伸やジョシュ・ヘイダーの獲得を狙っており、ある関係者は「繰り延べ資金を、その費用に使う」と語っている。
この点について、バレロ代理人はこう語った。「何も驚くべきことではない。ショウヘイのやることは何でも前代未聞で、非の打ちどころがないくらい考えられている。チームや街の競争力に貢献したいというアイデアは、純粋に他人を思いやる心遣いからきている。これがショウヘイなんだ。他の誰よりも上に立つのではなく、チームの勝利に貢献する選手としてドジャースに加入した」
24年の大谷の年俸は、ドジャースの控え捕手オースティン・バーンズの350万ドルより低い200万ドル。しかし、大谷はフィールド外で23年に4000万ドルを稼ぎ、24年のそれは5000万ドルとも予想されている。大谷が年俸のほとんどを繰り延べするアイデアを思い付いた経緯について、バレロ代理人はこう語る。「スポーツ界のトップ選手でこのような契約をした人はいない。20パーセント、30パーセントの例はいくつかあったが、これほど(97パーセント)の割合の例はなかった。私は彼と7年の付き合いがあるが、もう彼の言動には驚かなくなった。なぜならショウヘイは誰もが歩まない道を、つねに歩むつもりだからだ」
バレロ代理人によると大谷のこのような信念の確立は、日本ハムの当時の監督、栗山英樹氏から「高校を出てすぐにMLBに行くよりも、まずは日本でトップの投手・打者としての地位を確立してから“自分の道を歩む”ように」と説得された2013年にさかのぼるという。
ドジャース関係者によると、交渉のある時点で大谷は「お金のことを考えるのは馬鹿馬鹿しい」とまで口にしたという。そして私利私欲のない意思を示すため、大谷は繰り延べした金額を補強費に充ててほしいとドジャースに要求。その履行を保証する文言を、契約書に記載するように求めた。バレロ代理人は最後にこう語った。
「ショウヘイのような選手は他にいない。だからこうした契約の前例がないのも当然だ」
構成●THE DIGEST編集部(12/12)
2023年12月13日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバック