パレスチナ の ガザ地区 を支配する ハマス( ハマース)によって10月7日に イスラエル への攻撃が勃発した。そのため、ガザ側の武装勢力とイスラエルの武力紛争(または戦争)が、まもなく一か月になろうとしている。
7日、ハマスはイスラエル領内に数千発のロケット弾を撃ち込むと、さらにガザ地区近隣のイスラエル南部各地に戦闘員を侵入させて民間人多数を殺傷・拉致し、イスラエルが反撃した。
しかし、パレスチナ自治政府は対イスラエル奇襲には関与をしておらず、パレスチナの大統領マフムード・アッバースは「ハマスはパレスチナ人の代表ではない(後にハマスへの名指しは削除)」とし、欧米から要求された、テロ行為と認定しての非難は拒否しており、フランス大統領エマニュエル・マクロンとの会談で「紛争の責任はイスラエルとそれを支援する国々にある」とした。
このような、誤情報や偽情報がソーシャルメディア上にあふれ、私たちはハマスとイスラエルの軍事衝突で混乱させている。惑わされずに情報に接するには、どうすればいいのか、国際調査報道集団「ベリングキャット」でシニアリサーチャー(上級研究員)を務めるコリーナ・コルタイさんへのインタビューがある。
――パレスチナ自治区ガザ地区をめぐる軍事衝突では、あまりにも誤情報、偽情報が多いですね。
10年以上、私個人としてはソーシャルメディア上の情報を研究、分析していますが、最悪の事例の一つだと感じています。
速報が求められるような事件、事故や紛争が起きたとき、誤情報や偽情報が「情報量の空白」を埋めるようなものになりがちです。
すでに2カ月近く紛争が続いているにもかかわらず、あまりにも多くのコンテンツがあふれるなかで、何が本当で何がウソなのか、見極めが本当に難しくなっています。
――単なる誤情報、偽情報というより、特定の主義や思想に基づくプロパガンダも多い気がします。
確かにかなりの量のプロパガンダが見られます。(親パレスチナか、親イスラエルかという)二極化が事態を悪化させており、「どちらか一方を信じるべきだ」「どちらか一方を選べ」と迫るようなものも多く見られます。
複数の政府系アカウントから多くのプロパガンダが発信されていますが、特定の政府の人間による発信をそのまま信じてしまってはいけません。そのためには高いレベルの批判力、分析力が必要になります。
出典 朝日新聞(12/3)
2023年12月04日
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