健康問題で休職や離職を余儀なくされ、キャリアを積む機会を失う女性は数多い。厚生労働省が 働く女性が悩む月経困難症などの健康問題を把握するため、約5千人を対象とした初の実態調査に乗り出したことが、18日同省関係者への取材で分かった。日本医療政策機構は3月、月経痛などに伴う効率低下で年間約3628億円の経済的損失が発生しているとの試算を公表した。
政府は女性の就労や管理職への登用を推進しており、健康問題への対処は急務だ。結果を踏まえ、性差に十分対応していない現行の健康診断の見直しを検討するほか、企業などに理解を広げ、雇用者の4割を占める女性が働きやすい職場づくりを促す狙いという。
研究班の代表を務める産業医科大の立石清一郎教授によると、今回調査するのは、重い月経痛などの月経困難症と40代後半ごろから表れやすい更年期障害。さまざまな職種の女性にアンケートをし、日常生活に支障が出るこれらの症状に悩む人の割合を調べ、仕事への影響や生産性の変化を分析する。
また、他の勤務先を羨ましいと思うのか調査したリスクモンスター株式会社(東京都中央区)の「第6回 隣の芝生(企業)は青い」の公表がされ、「女性」(36.6%)のほうが「羨ましい」と回答した割合が高くなっていたほか、世代別では「20代」(38.5%)、「30代」(39.0%)、「40代」(40.5%)で高くなっていた。
羨ましいと思う勤務先の1位は「地方公務員」だった。一方、他を「羨ましい」と回答した割合が低かったのは、職業別では「公務員」(23.8%)、「パート・アルバイト」(25.9%)、企業規模別では「ベンチャー企業」(28.6%)、年収別では「年収300万円〜400万円」(25.0%)となっていた。
調査は、全国の20〜69歳の男女1000人を対象として、2023年5月にインターネットで実施された。
2023年09月20日
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