米南部フロリダ州のロン・デサンティス氏(44)が、5月24日、2024年11月の大統領選に野党共和党から出馬すると正式に表明した。
お膳立てをしたのは、これまでデサンティス擁立を画策してきた億万長者、イーロン・マスク氏(51)だ。
民間宇宙開発「スペースX」を立ち上げ、電動自動車「テスラ」を開発・製造、さらにツイッターを買収した「世界で2番目の富豪」(ブルムバーグ・ビリオネア・インデックス)である。
南アフリカ生まれで米国とカナダの両国籍を取得している。その富豪が2024年の大統領選に向けて本格的に動き出した。
デサンティス氏の路線はトランピズムをなぞったものだが、高学歴、従軍歴、若さ、スキャンダルなし(犯罪・起訴歴、不倫・セクハラ疑惑ゼロ)というクリーンさも手伝って、「トランプ・ファティーグ」(トランプ疲れ)を患う一部の共和党員の共感を呼んでいた。
マスク氏は、2022年10月27日、ツイッターを買収した直後、トランプ氏のツイッター追放を取り消してくれたことから「緊密な関係」が囁かれた。
マスク氏は「私は『言論の自由』を重んずる」とツイッターでは誰もが自由に発言できる点を強調していた。
「トランプ氏が再選され第2期目を終える時には82歳になっている」
「デサンティス氏が出馬すればバイデン氏には楽勝する。選挙運動などする必要もない」
さらにその後、マスク氏はこうも述べていた。
「私は共和党に投票したことは一度もない。トランプ氏は帽子を脱いで黄昏に向かって歩むべきだ」
トランプ氏はマスク氏を「ろくでなし」(Bullshit artist)と一喝。2人の関係は険悪の度合いを増した。
マスク氏は2023年4月にはFOXニュースのキャスター(当時)、タッカー・カールソン氏とのインタビューでダメを押した。
「トランプ氏をツイッターに復帰させたのは『言論の自由』を守るためだ」
「私は2020年の大統領選ではバイデン氏に票を投じた。バイデン氏が大好きだったからではない。バイデン氏がコモンセンスを持つまともな人間だったからだ」
マスク氏はこの頃からデサンティス擁立に動き出していたことが想像できる。
(Elon Musk Strongly Rejects Donald Trump - TheStreet)
マスク氏から「コモンセスのない人間だ」と言われ、「さっさと政界から消えろ」と言われては、トランプ氏にとってはそのマスク氏が擁立するデサンティス氏は「獅子身中の虫」だった。
マスク氏は、2022年10月27日、ツイッターを買収した直後、トランプ氏のツイッター追放を取り消してくれたことから「緊密な関係」が囁かれた。
マスク氏は「私は『言論の自由』を重んずる」とツイッターでは誰もが自由に発言できる点を強調していた。
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