コイヌールは19世紀に英国がインド征服を進める中で、ビクトリア女王に「寄贈」されたとされる。英メディアによれば、1937年のジョージ6世の戴冠式では、昨年死去したエリザベス女王の母であるエリザベス王妃の王冠に装着された。このため、カミラ王妃の王冠に飾られるかどうかが注目されていた。
出典【ロンドン時事 2/15】
さらに、調べてみれば:
ロンドン塔を管理する慈善団体ヒストリック・ロイヤル・パレシズによると、宝珠と王笏はチャールズ2世の戴冠式が行われた1661年に作られ、その後に即位したすべての君主の戴冠式で使われてきたそう。また、王笏には1910年にエリザベス女王の祖父によって、1905年に南アフリカで発見された530.2カラットの「カリナン」が取りつけられている。十字架が飾りつけられた金の宝珠は、「神から与えられた君主の権威を象徴するもの」とされている。「大英帝国王冠は、1937年に戴冠したエリザベス女王の父ジョージ6世のために製作されたもの。金で作られ、ダイヤモンド2868個、サファイア17個、エメラルド11個、真珠273個、▽ルビー5個の宝石で飾られていて、王冠の中央でひときわ輝く317カラットのダイヤモンドは世界で最も価値あるダイヤモンドの原石「カリナン」から切り出されたもの。」という。ただ、重さが1キロあまりあり、戴冠式の後、退場するときに君主が実際にかぶるのは、1661年に作られた聖エドワード王冠だという。
また女王が気に入っていたとされる140カラットの「黒太子のルビー」は600年以上の歴史があると伝えられています。
経済人類学者のジェイソン・ヒッケルによれば、「イギリスがインドを支配したのは博愛からではなく、略奪のためであり、イギリスの産業発展は、学校の教科書にあるような蒸気機関や強力な制度から独自に生まれたのではなく、他の土地や他の民族からの激しい盗みに依存していたことを認識しなければならない」のだそうだ。『世界史をつくった海賊』(竹田いさみ、2011)にも、略奪で富み、貿易で栄えた大英帝国の躍進の立役者は海賊だったとあると書いていたし、デズニーに出てくるフック船長もピーターパンの夢物語とはいえ、海賊の一派だったということだ、ゴッドファーザーならぬヤクザな英王室の御用商人だった!?つまりは、エリザベス1世女王の取り巻き達が海賊で、海賊が国家の重要な資金源、無敵艦隊を破ったのも海賊。東インド会社の中心メンバーも海賊達。人の船と積み荷を奪い(主にスペインから)、奪った船で更に海賊行為を拡大して貯めた金で、会社を興す。どっちみち、武器を積み込んで大砲が遠くまで飛ぶほうが勝者、負ければ従属させられる弱肉強食を一見まっとうなような西欧の法で世界を席巻していった。
英国から逃れ出た、ピルグリムファーザー、清教徒たちに続いて、アメリカ大陸に渡った者はインデアンから土地を巻き上げ、彼らの生態系重視の暮らしぶりを破壊し、民族を離散させた・・・・。
インドでは、かつて英国の植民地となっていったムガール帝国創始者所有とされる「コイヌール」がツイッターのトレンド入りした。英国に返還を求める署名運動もインターネット上で起きている。
さらに、象徴的なのが大英博物館で、その入り口から入っていきなりあるのが、(Room 4)の「ロゼッタストーン」だ。 こちらは大英博物館の目玉盗品展示物のひとつだが、エジプトからの返還要求をずっと無視している事情です。どういう経緯か、ナポレオンが見つけて、ナポレオン戦争中にフランスからイギリスへと移ったと見なされているが、所有権に関しては、2003年からはエジプトが返還を求めている。七つの海を支配して、もってきちゃったと言う意識か、奴隷貿易について言えば、返還できない不明な数の命、自由のはく奪までも、東西・南北の格差の結構によって生じた闇の歴史が研究手つかずの分野である。
韓国の大田地裁は1月26日、長崎県対馬市の観音寺から韓国人窃盗団によって盗まれて韓国に渡った仏像の所有権が、韓国の浮石寺(プソクサ)にあるとの判決を出した。判決には、元々この仏像が韓国のもので、倭寇などによる略奪や盗難で日本に渡ったとみられることが背景にある。
この問題で興味深いのは、韓国政府がこの判決を不服として控訴した点だ。これまで度々あった、官民挙げての日本総叩きの図式ではないのだ。韓国政府は、ユネスコで定められた文化財不法輸出入等禁止条約に則り、日本にまずは返還すべきと主張をしており、判決を不服として上告をしている。これも、以前であれば政府への批判が起きていたであろうと想像できる。しかし、今のところ韓国政府への批判はほぼ無い。
この状況下で、「かつて略奪された物であれば、例え非合法な手段でも取り返して良い」という前例を作ってしまうと、ユネスコで定められた文化財不法輸出入等禁止条約を無視する事にもなりかねず、今後の返還交渉にも影響を及ぼす。今回の対馬の仏像事案は、反日感情だけで推し進める事が出来ないのである。
韓国内の報道は、以前であれば、原告の求めた通りの韓国有利となる判決が下されたので、鬼の首を取ったかの如く報道されていたのだろうが、この件に関しては、従来の日本絡みのものと比べてとても冷静だ。今回、仏像の返還差し止め請求の訴訟がされた当初は、左派系の新聞社さえも、返還差し止めは難しいだろうと報道していた。その後判決が出ても、左派系の新聞ですら、淡々と事実だけを伝えている。保守系の新聞社では、この判決に否定的な専門家の意見すらも伝えている状況だ。
市民の反応だが、「もともと韓国の物なのだから返還しなくて良い」と言う意見もあるにはあるが、大多数の市民は、多くの専門家たちが言及しているように、「一旦は日本に返還して、正規に韓国への返還を求めるべきだ」との意見に賛同しているようだ。
対日本に対して珍しく理性的な反応に見えるが、ここには韓国特有の事情も関係している。実は、略奪されたとされる韓国文化財は日本にだけでなく、フランスなど複数の国にある。フランスにある韓国の文化財は、略奪されたことが明白な事から、返還交渉が行われている最中だ。このように、今回の仏像の件のみならず、韓国文化財を正規に取り戻す働きを続ける必要がある。
※ユネスコ文化財不法輸出入等禁止条約とは、締約国から盗まれた美術品や文化財の輸入を禁じ、返還・回復を定めた条約
出典HP https://www.howtravel.com/news/tsushima/
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