韓国の市場の店主らが最近最も頻繁に見かけるのは日本人観光客だという。南大門市場で衣料・雑貨店を営む店主は、日本人観光客の特徴について「事前に調査した特定のブランドを購入する傾向があり、衝動買いより計画購買が多い」「為替レートの変動によって購買力が変わる」「距離的に近いからか常連客もできやすく、誰かの紹介で訪れたと話す人も多い」と説明した。
明洞で土産品店を営む店主は「日本人観光客は気に入った店に必ず再訪する」とし、「次に来る時は差し入れをくれたり、商品を大量に購入してくれたりする。日本人観光客が一番お金を使ってくれる客だ」と話した。中国人観光客については「商品を丁寧に物色するが、購買につながらないケースが多い」「他の国の観光客に比べて騒がしい面がある」「ちょっとした土産品には興味を示さない」「他人へのプレゼントではなく自分が使うものを購入しているイメージ」などと説明したという。
明洞で土産品店を営む別の店主は「土産品の販売においてもK‐POPの影響が大きい」とし、「東南アジアからの観光客は好きな韓流アイドル関連の商品を必ず買っていく」と話した。また、「東南アジアや日本の観光客は他人へのプレゼント用に商品を購入することが多い」とし、「面白い商品を見つけたら、他人に配るためなのか大量に買っていく」とも話した。
明洞の食料品店に勤務する店員は「東南アジアと日本の観光客は一般的にのりと海藻類をよく買う」「最近は東アジアや英語圏の国から来た観光客がラーメンをよく買っていく」と話したという。
昨年12月に韓国を訪れた外国人観光客数は53万9273人で、前年同期比498.2%増加した。国・地域別では日本が最も多く、前年より8259%増の8万4175人が訪れた。2位は米国で6万3352人だった。3位以下にはシンガポール、タイ、台湾、中国、香港が続いたという。
この記事を見た韓国のネットユーザーからは「以前から日本人観光客が一番好きだった。小ぎれいだし、しつこく値切ったりしないから」「日本人観光客は親切でかわいらしくて静か。歓迎しない理由がない」など、日本人観光客に好意的な声が寄せられている。
また、「日本と韓国は互いにたくさん観光して直接交流するべき。そうすれば政治家に振り回されなくなる」「日本では韓国旅行が人気で、韓国では日本旅行が人気。日韓の一般国民は仲が良いのだから、政治でも発展的な関係を目指してほしい」と願う声も見られた。
出典 Record China(翻訳・編集/堂本)
一方、15日、日本政府観光局(JNTO)は1月に訪日した外国人が149万7000人で、新型コロナ発生前年の2019年1月に比べ44.3%減少したと発表した。訪日外国人のうち、日本政府は昨年10月11日に新型コロナの拡大で停止していた韓国など68か国・地域に対するビザ免除措置を再開した後、訪日観光客が最も早く回復したのが韓国となっている。韓国人が56万5000人で全体の外国人訪問客の37.7%にあたる。日本のアニメ「The First Slam Dunk」 は先月4日に公開されたが、すでに観客動員300万人に迫っており、韓国での歴代日本アニメ興行1位の「君の名は」の379万人を追撃している。
映画の原作である漫画本、スラムダンクグッズやバスケットボールシューズなどの関連グッズの人気も急上昇している。人気キャラクターの三井寿をテーマにした酒は品切れの大乱を起こしている。日本を訪れる旅行者の間では、いわゆる「スラムダンク聖地巡礼」が熱気を帯びており、聖地である鎌倉の駅前や湘南ビーチの桜木花道も人気が絶えない。こんなわけで、韓国人の訪日はさらに増える勢いになっている。
ある大学教授は「586(1960年代に生まれて80年代に大学に通った現在の50代)の扇動に、若い世代が呼応しない」との状況説明をした。
今の韓国の20代、30代は、日本に対して徴用工などへの被害者意識も劣等感もないため呼応しなかったというのである。
また、今回の解決案に対し、韓国KBSテレビが行った世論調査では、「被害者の意見反映が不十分で同意しない」との回答が59.6%であったものの、「日本との関係改善のため同意する」は33.3%だったという。
また、日米韓外務次官会談に出席した、森健良外務次官と趙賢東(チョ・ヒョンドン)外交部第1次官との会談は、予定の1時間の倍以上となる2時間半に及んでいた。会談後、趙次官は「今も接点を見出そうと努力している」「会議が長引いたのは悪いことではないが、議論が長引いたということは結論には至らなかったとの話にもなる」と述べ、引き続き協議を行う必要があると説明した。
韓国側はミュンヘンでの安全保障会議に出席する林芳正外相と朴振(パク・チン)外相との会談を調整しており、18日に行われるのではないかとの見通しを伝えている。韓国側としては、ぎりぎりまで頑張る必要があることから、外相会談も厳しいやり取りになると予想される。
しかし、韓国国内の雰囲気もそろそろ問題解決の気運が高まっていることから、この会談が最後となる可能性も十分にあるのではないかと考える。
元徴用工問題を片付け、未来志向の日韓関係に持っていこうとする雰囲気は徐々に日韓双方で高まっている。
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