中高年になると日増しに筋肉量が減っていく。しかも体を使う活動が減少して筋力を使わなくなる。体は、それに従って必要としない筋肉の量を調整してしまう。年を重ねて、男女ともに体を活発に使うことが少なくなる。運動を定期的にしているシニアであれば、今までの筋肉を維持できる。まして、歩く習慣を工夫していないと必要ない足の筋肉の量が減少する。一般的には使わない筋肉は歳と共に削られていく。これが老化である。筋肉は体を動かすのに欠かせない。 筋肉が弱まると姿勢も見映えも動きも悪くなる。その影響が老いた姿として体全体に現われるので、心掛けて運動しておきたい。
体重が減って細くなっている人は、手足に筋肉が少なく、骨と皮が目立つようになる。シニアの体は、気が付かないうちに少しづつ変貌して行っている。60歳代のシニアは、まだ、若い。若いから老化による体の変化に気が付きにくい。普通の生活では、特別な動作をしない限り老化による体の変化に気が付かない。まず、足の筋肉が一番先に衰える。この事実を知らないために足の動きが老いに従って悪くなる。自宅に閉じこもっている時間が増えれば増えるほど、足の筋肉を使う機会が減少する。足は歩かないと筋肉を維持できない。
筋肉細胞は、48日間で半分入れ替わる。3ヶ月間で体全体の筋肉が造り替えられるのである。筋力トレーニングは、老化で減少していく体の筋肉を造り替える。筋肉の新陳代謝は速い。筋肉トレーニングをすると増強された新しい筋肉を産む。
ただ、注意することが2つある。
筋肉痛を感じるまで筋肉を鍛える。筋肉痛が治ったら、また、筋肉トレーニングを再開する。体を休ませて回復させてから運動する。
筋力トレーニングを始めて半年後には、その効果が体に表れてくる。筋肉を鍛えると骨も鍛えられる。徐々に骨の質量が増えてくる。体の姿勢を良くするのも筋肉だ。
60歳代のシニアで体が細い人は、これは筋肉を失い始め、体が枯れていっている状態なので、タンパク質を多く取る食生活に変えて筋トレを始めれば、時間の問題(1年間以上)で失った筋肉が回復する。タンパク質が少ない食事は、筋肉を作らない。肉、魚、大豆類、卵、バナナなどタンパク質を意識した食事を毎食する。肥満体のシニアは、暴飲暴食を控えて定期的な運動を始める。健康管理は、毎年人間ドックの検診を受けていれば良いというわけではない。検診は、あなたの日常生活における健康管理の成果を見るためにある。鏡に写った自分の体をじっくり眺めると何をすべきかが分かってくる。
シニアは体幹を鍛えなさいと言われる理由は、姿勢を悪くするのを防ぐからだ。
姿勢が悪いシニアは、見ればすぐに分かる。悪い姿勢は、健康に悪影響を及ぼす。60代なら気づかないが、10年後には大きな問題をもたらす可能性がある。
食生活をタンパク質中心に切り替えて定期的な筋トレをしないと70歳代になった時に姿勢が悪くなる。筋肉が弱くなると骨と筋肉で姿勢を保っているバランスが崩れるからだ。典型的な体形が「猫背」である。腹筋が弱くなれば、細くてもお腹が垂れて出っ張る。長年の食習慣と運動習慣で体形に違いが出る。70歳代になると顕著になる。
2022年11月16日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバック