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このブログでは、地球サイズの行動派」をモットーにしてきた通り、市議・海津にいなの日々考えている事、見たこと、聞いた事、考えたこと、日々の活動を日誌としていきます。グローバルな視点で我孫子の今昔を紡ぎ合わせてABIKOと「観光」(まちの輝きを観せる意)、SDGsを率先してきたことを伝えます。
我孫子は、嘉納別荘と白樺派の関わりは深く、『リーチ先生』の新聞連載(2018)では我孫子の話がふんだんに登場していました。陶芸家として決意するリーチには、白樺派の一員として我孫子での暮らしが人生で最もハッピーな思い出だと記していた。実は、平将門の活躍の拠点だった時期もあったと調査がされてきました。NHK大河ドラマでロケ地観光のブームとなった『平将門、風と雲と虹と』(1976)の際は、まだ知られてずの郷でした。2019年では、同ドラマ『いだてん』によって嘉納治五郎の艱難辛苦がつまびらかにされ、東洋初のオリンピックが東京に決まるまでには、手賀沼もオリンピック競技施設の候補にと考えていた事が知られ、市民の浄財で嘉納銅像が建立(2020年)されました。五輪開催に奮闘した嘉納は晩年は我孫子別荘とご自宅とに半々でくらし、急逝された後にはご家族が移り住まわれていたことが近年の調査で分かってきました。さあ!智慧をもたらず巳年こそ、ねじり鉢巻きで、巻き返す年に!!

海津にいな 「あっちこち@ABIKO」活動日誌

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2022年06月20日

”相馬小次郎”、坂東の英雄

 平将門については、各地に伝承が残された。当時に京の朝廷から「坂東」に派遣された各国の国司を追放し、「坂東八カ国」の独立を宣言した勇者がいた。国司の圧政に耐えかねていた弱きを助け強きを挫く「英雄」として見られるようになった。

 「坂東」は関東地方の古称で、相模・武蔵・上総・下総・安房・常陸・上野・下野を合わせて「坂東八カ国」といった。平安時代のなかば、華やかな王朝文化が花開こうとしていた時代、天慶2年(939)12月、将門は下野・上野以下「坂東八カ国」の国府を制圧し、新たに諸国の国司を任命して東国独立国家を開府した。日本史上唯一、自ら「新皇」を名乗った武将の始まりが平将門だ。京から遠く離れた「坂東」の地で起こった「平将門の乱」によって、朝廷や貴族たちを震撼させた。

 農繁期に兵を帰す時期には戦をしない不文律を衝いて攻勢をかけられ、朝廷からは謀反人の汚名がつけられたという、坂東の民人は亡くなるまでの事情を察して残念に思い、話は付け加えられ語り継がれ、各地の守り神にして参るようになったようだ。将門の生涯を叙述した記録としては、『将門記』がある。その叙述には王城(皇居)を下総国の亭南に定め、下総に「王城」を立てると宣言する。我孫子市史においても、我孫子の将門神社(日秀)あたりから眺めて王城を計画したのではとの論もある。つまり、『将門記』は更に続けて、京を手本に「うき橋をもって京の山崎になぞらえ、相馬郡大井の津をもって京の大津とする。」とも記述があり、沼南地区の大井とも大津とも言われる地区がそれにあたるのではないかとみられる由だ。我孫子、および周辺地に将門と深い関係にあったと見られる逸話が下記の地図のように多くあり、柏には将門通りのプレートが設置されている、のにも驚く。

千葉の将門分布図.gif

 将門の夢ははかなく消えてしまったが、「湖北音頭」にもその一節が次のよういに歌われていた。
 ♪湖北日秀にゃ 桔梗は咲かぬ
  桔梗仇花   うその花
  将門様のよ  いのち取り


 将門が坂東で力をつけているとの報告をうけた朝廷は大慌てとなると見越して、将門はかつて世話になった官吏・藤原忠平を通じて、けしてそのような事はないのだと弁明の書簡をしたためていた。忠平への書状.pptx

 しかし、平貞盛(父・国香は将門に奇襲をかけ没する)は朝廷に手を回して、将門に戦いを挑みことごとく敗走させられた恨みを増大させ、将門が坂東で王国を打ち立てようとしているとの密書を送っていた。そのため、朝廷は追討使を立てる命をだし、首尾よく討ちとった者には官位を約束するとした。貞盛の叔父である藤原秀郷など等、多くの兵を集め手を貸すことにした。農繁期に農兵を里に返すという、将門の義理堅さをしっていた戦略家の藤原秀郷は、天慶3年2月14日、手勢が少なくなった時を狙って、大軍勢をしかけた。その頃、足を負傷していた将門は、運悪く強風の中の一矢にあたり、結果、斬首されてしまう。将門に「朝敵」「反逆者」として、京の市場にて見せしめの晒し首にされた。一方、秀郷は京都で仕えた事も無いにもかかわらず、討伐の手柄で、従四位下に叙され下野守に任ぜられた上、武蔵守、鎮守府将軍も兼任する破格の出世で名門武家として武名を残した。

 下総での追討軍との戦いに敗れたあと、将門が城峯山で再起を図ろうとしたものの、愛妾・桔梗の裏切りによって儚い最期を遂げたため、城峯山中では現在でも桔梗の花は咲かないという伝説が残り、『秩父小唄』の歌にしている。それには「秋の七草うす紫の花の桔梗がなぜ足らぬ、城峯(じょうねん)昔の物語・・・♪」 城峯山周辺に伝わる“将門伝説”が、歌詞に表れていた。城峯山(1,038m)の麓・神川町の 矢納地区には、将門が城峯山に籠もっているとき、矢納の民家で揚げた鯉のぼりが敗因となったため、同地区では現在でも鯉のぼりを揚げることはないというものもあるが、もっとも鯉のぼりは江戸時代に武家の間で始まった風習で、平安時代にはなかったのだが、そのように将門さまを偲んでいたということで。

 現在は、長14.3kmのハイキングコースもあり、山頂からは、奥秩父・八ヶ岳・浅間山・赤城山・日光連山まで見わたせるが、健脚向けのコースのようだ。http://www.chichibu-omotenashi.com/pdf/walk_map/jyouminesan.pdf


 平将門の出自は、桓武天皇の子孫・高望王の孫にあたる。高望王は臣籍降下して「平」姓を得、上総の国司として下向したまま土着した人物で、その3男・良将(良持とも)の子が将門だ。将門の父・良将は下総を本拠に未墾地を開発して勢力を拡大し、兄2人を飛び越えて朝廷から鎮守府将軍に任命されるなど、一族のなかでも一目置かれる存在だった。父に似て、早く父を亡くしてからも労を惜しまぬ将門は武器(蕨手刀・直刀からヒントを得て騎乗で戦いやすい反刀を考案)の制作したり、馬の鐙、農作物の器具制作などで、土地を耕し、民を護る軍備も備えて力をつけた。将門の名が坂東一円に轟いたのは、良将の死後、その遺領などを巡る伯父たちとの争いを制したことによる。

 「坂東」の民の苦渋を知る将門は、しばしば調停のために兵を動かしたが、農繁期には兵の多くをそれぞれの村に帰していたという。また、将門は戦の最中でも敵の婦女子を手荒な事をしないように返したとも――そんな彼の習性を知っていた秀郷・貞盛率いる連合軍3000を集めていたのに対し、最終戦に及ぶ将門軍は400の手勢になっていたという。

 平将門のもとに駆け参じることができなかったこともあってか、関東各地に残る“将門伝説”が残るのは、生きていてほしい、蘇って民の前に表れて欲しいとの願いだったのだろう。将門を慕う人々が大勢いたからこそ、坂東の強者(ヒーロー)として忘れられずにいるのだろう。

         将門の首は、大手町の首塚以外にも日本各地あちらこちらに飛んで行ってはその場に落ちて祀られる。中山道の宇曽川に架かる橋は「歌詰橋」の名前の由来も知られたものである。藤原秀郷は京に凱旋するため東山道(後の中山道)を進んでいると将門の首が追いかけてきて宇曽川の辺りで秀郷に勝負を挑んできた。秀郷は首だけになった将門に対して冷静に和歌の勝負を提案するが、将門の首はこれに答えられず力尽きた。秀郷は近くに将門の首を葬った。それ以来将門の首が歌に詰まった橋としてこの橋を「歌詰橋」と呼ぶようになったと、いうもので、その場所を記す標柱が伝説の残る風情を偲ばせている。
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PROFILE
ブログ製作者:海津にいな                 (KAIZU Nina、新菜)。
経歴:(株)発明工房役員、我孫子市議会議員(5期)を続行中。児童英会話インストラクター、野村総研(政策研究部所属など)勤務した。放送大卒、立教大学(観光学研究科 )修了。筑波大学大学院(博士課程後期 単位取得退学)
コミュニティ−活動:めばえ幼稚園・四小PTAの役員/青山台自治会副会長・三小・我中PTAの役員/久寺家学習指導(書道)、生涯学習推進基本計画策定委員(’99) 
NGO活動、他:NGO・ACT(我孫子カルチャー&トーク)の会、開かれた県政を進める会世話人(〜‘09)、女性のための政治スクール(10期)、千葉県ボランティアコーディネーター、千葉県観光人材育成セミナー。日本観光研究学会、eシフト、自殺対策議員有志の会、自治体ウオッチ(世話人)。
市民活動:我孫子市国際交流協会(初代理事・広報部長)、我孫子の文化を守る会、我孫子フィル後援会、我孫子地産地消協推進協議会、我孫子市消費者の会(`90〜)、エコライフ、谷津を守る会、かっぱ祭り実行委員(第1〜3回)、AYA(フィンランド劇団招聘)、きもの愛好会、湖北山の会、市史研究センター会員、まちづくり編集会議:将門プロジェクト企画。
生涯学習:オープンスクール(武蔵野美大、川村学園女子大学、中央学院大学、麗澤大学、上智大学、放送大学)にてリカレント他、国際理解活動の必要からギリシャ語、スペイン語、仏語、韓国語、英語を学ぶ。CCC(異文化コミュニケーション=英会話クラス)
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