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このブログでは、地球サイズの行動派」をモットーにしてきた通り、市議・海津にいなの日々考えている事、見たこと、聞いた事、考えたこと、日々の活動を日誌としていきます。グローバルな視点で我孫子の今昔を紡ぎ合わせてABIKOと「観光」(まちの輝きを観せる意)、SDGsを率先してきたことを伝えます。
我孫子は、嘉納別荘と白樺派の関わりは深く、『リーチ先生』の新聞連載(2018)では我孫子の話がふんだんに登場していました。陶芸家として決意するリーチには、白樺派の一員として我孫子での暮らしが人生で最もハッピーな思い出だと記していた。実は、平将門の活躍の拠点だった時期もあったと調査がされてきました。NHK大河ドラマでロケ地観光のブームとなった『平将門、風と雲と虹と』(1976)の際は、まだ知られてずの郷でした。2019年では、同ドラマ『いだてん』によって嘉納治五郎の艱難辛苦がつまびらかにされ、東洋初のオリンピックが東京に決まるまでには、手賀沼もオリンピック競技施設の候補にと考えていた事が知られ、市民の浄財で嘉納銅像が建立(2020年)されました。五輪開催に奮闘した嘉納は晩年は我孫子別荘とご自宅とに半々でくらし、急逝された後にはご家族が移り住まわれていたことが近年の調査で分かってきました。さあ!智慧をもたらず巳年こそ、ねじり鉢巻きで、巻き返す年に!!

海津にいな 「あっちこち@ABIKO」活動日誌

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2021年12月23日

賛美に値する江戸時代の教育

天野瀬捺『世界が憧れた日本人の生き方』ディスカヴァー携書


《子供は厳しいしつけの下で教育される。小学校には男女ともそろって入る。ここでは読み書きと祖国の歴史の基礎が教えられる。》(ヴィルヘルム・ハイネ・画家/1853年来日)


絵画の才能が認められ、 スケッチ画家として世界各地へ遠征したヴィルヘルムは行く先々で風景や文化を描いていった。その頃のアメリカでは、マシュー・ペリー提督が日本へ遠征をするという話題でもちきりになっていた。これに強く興味を持ったヴィルヘルムは、ミラード・フィルモア大統領に直接、日本遠征への参加を願い出る。

時代はカメラが普及する以前のこと、遠征先の風景を描写するスケッチ画家の存在は欠かせなかったため、ヴィルヘルムの希望は見事かなえられたのである。ヴィルヘルムは、江戸の町へと入り、あちこちを観察するなかで、寺小屋での教育風景にとりわけ強い印象を抱いている。

義務教育ではなかった当時、寺小屋での教育はまった くの個別指導であり、生徒一人ひとりのペースにあわせた主体性重視の学習指導が行われていた。

一説によると、19世紀の識字率はロンドンが30パーセント、パリが10パーセントであったのに対して、1850年頃の江戸の就学率は80%前後であったと言われている。


日本の寺子屋の特徴はその総合的な人間教育にあり、俗に言う「読み書きそろばん」に留まらず、そこに集まる人間との交流から、立ち居振る舞いや、将来人に仕える身となるのにふさわしい行動様式を学ぶことにあると言われる。

701年に制定された「大宝令」のなかには 既に教育に関する法律「学令」が存在したとされ、寺子屋教育はその伝統的継承だと推測される。


寺子屋には、幼児から中学生まで、様々な年齢の子どもたちが集まった。

ヴィル ヘルムは、バラバラな年齢層の子どもたちが熱心にそれぞれに相応の勉強をしている様子に強く興味を覚え、その場に座り込んでつぶさに観察、熱心にスケッチした。

ヴィルヘルムは45歳のとき、ドイツ帝国が成立したことを受けてドレスデンに帰郷。

以後彼は、日本での経験をまとめた『日本−土地と住民研究』の執筆に取り組み、死ぬ間際まで日本のことを世界に紹介しようと努めたのであった。

本書の中にあった、他の外国人たちの賛辞の言葉…


《気持ちよく挨拶する》

荷物を担いでいる人たちは、裸に近い恰好だった。

肩に竹の支柱をつけ、それにたいへん重い運搬籠を載せているので、その重みで支柱の竹筒が今にも割れそうだった。

(中略)かくも難儀な仕事をしているにもかかわらず、この人たちは常に上機嫌で、気持ちのよい挨拶をしてくれた。

(グスタフ・クライトナー ・軍人/外交官・1878年オーストリアより来日)




《礼儀作法として笑いを絶やさない》

笑いは日本人の礼儀作法の一つである。

道すがら出会う人びとはみな 気持ちがよく、顔に笑いをたやさない。

(エドモンド・コトー・ジャーナリスト/1881年フランスより来日)




《いつでも陽気である》

日本では、誰もがすっきりとして、満足そうで陽気な表情をしていて、イライラしたり、むっつりした顔には一つとして出会わなかった。

(シェラルド・オズボーン・軍人/1858年イギリスより来日)




《立場の弱い人に親切にする》

老人や盲人はまったくその子どもたちから養われる。

そして死ぬまで敬われ、孝養をつくされる。

(イザベラ・バード・紀行作家/1878年イギリスより来日)




《慎ましやかな物質的満足感で生活する》

日本人は何と自然を熟愛しているのだろう。

何と自然の美を利用することをよく知っているのだろう。

安楽で静かで幸福な生活。

大それた欲望を持たず、競争もせず、穏やかな感覚と慎しやかな物質的満足感に満ちた生活を何と上手に組み立てることを知っているのだろう。

(エミール・ギメ ・実業家/1876年フランスより来日)




《自然の循環のなかに生きる》

農民の仕事はとても大変なのに彼らは自然と格闘しているようには見えません。

彼らは、むしろ、成長しては滅びることを繰り返して永遠に再生し続ける自然界の一員であり、そしてまたこの循環のあらゆる過程を美しいものとして味わうことができる優れた感受性を持っている人たちなのです。

(キャサリン・サンソム ・外交官夫人/1928年イギリスより来日)




《教育で人格を養う》

日本のサムライは、ずいぶんと高度の教育を受けていた。

これは、この国の武家階級のみならず、ほかのすべての階層に属する者にもかなりの程度まで当てはまることである。

だがその教育は、ただ試験に合格するとか金儲けに役立つといったことを目的としたものではなく、人格を陶冶することにあった。

(ヘンリー・ダイアー ・技師/教育者・1873年イギリスより来日)




当時、日本を訪れた外国人たちの数々の賛辞。
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posted by Nina at 21:59| 千葉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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PROFILE
ブログ製作者:海津にいな                 (KAIZU Nina、新菜)。
経歴:(株)発明工房役員、我孫子市議会議員(5期)を続行中。児童英会話インストラクター、野村総研(政策研究部所属など)勤務した。放送大卒、立教大学(観光学研究科 )修了。筑波大学大学院(博士課程後期 単位取得退学)
コミュニティ−活動:めばえ幼稚園・四小PTAの役員/青山台自治会副会長・三小・我中PTAの役員/久寺家学習指導(書道)、生涯学習推進基本計画策定委員(’99) 
NGO活動、他:NGO・ACT(我孫子カルチャー&トーク)の会、開かれた県政を進める会世話人(〜‘09)、女性のための政治スクール(10期)、千葉県ボランティアコーディネーター、千葉県観光人材育成セミナー。日本観光研究学会、eシフト、自殺対策議員有志の会、自治体ウオッチ(世話人)。
市民活動:我孫子市国際交流協会(初代理事・広報部長)、我孫子の文化を守る会、我孫子フィル後援会、我孫子地産地消協推進協議会、我孫子市消費者の会(`90〜)、エコライフ、谷津を守る会、かっぱ祭り実行委員(第1〜3回)、AYA(フィンランド劇団招聘)、きもの愛好会、湖北山の会、市史研究センター会員、まちづくり編集会議:将門プロジェクト企画。
生涯学習:オープンスクール(武蔵野美大、川村学園女子大学、中央学院大学、麗澤大学、上智大学、放送大学)にてリカレント他、国際理解活動の必要からギリシャ語、スペイン語、仏語、韓国語、英語を学ぶ。CCC(異文化コミュニケーション=英会話クラス)
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