スウェーデン国会で24日にロベーン首相の後任として選出された与党・社会民主労働党党首のマグダレナ・アンデション氏(54)が同日、辞任した。同国初の女性首相に選ばれてから半日足らずで異例の退陣劇となった。
ストックホルムからの報道によると、アンデション氏選出後の予算審議で、国会は政府案でなく野党側が出した代替案を可決。代替案の起草に極右スウェーデン民主党が加わっていたことから緑の党が反発し、連立を離脱した。連立を組む緑の党が政権を離脱したことから、「政府の正統性に疑問が生じかねない」として辞表を提出。
アンデション氏は記者団に「連立相手が離れれば、政権も辞めるのが憲法上の慣行だ」と辞任理由を説明した。
29日、スウェーデン議会(定数349)は第1党・社会民主労働党のマグダレナ・アンデション党首(54)を新首相に選んだ。
今回は同党が単独での政権樹立を目指し、改めて再選出された。同国では、議会の過半数(175)が反対しない限り、首相に選出される仕組みで、首相指名の投票結果は、賛成101、反対173、棄権75。「薄氷の選出」だった。
アンデション氏は30日にも、カール16世グスタフ国王と面会し、正式に就任する見通し。
出典:ロンドン時事11/25、AFP通信11/29
2021年12月01日
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