韓国の中央防疫対策本部は24日、この日午前0時現在の国内の新型コロナウイルス感染者数は前日午前0時の時点から4116人増え、累計42万5066人になったと発表した。 先月の終わりごろから感染者が急激に増加。先週、過去最多の3292人を数えた後、3000人前後を推移しています。 1日当たりの新規感染者が4000人を上回るのは初めて。前日(2699人)より1417人増えて、過去最多だった18日発表の3292人を超えた。また、重篤・重症患者も586人で過去最多を更新した。重症用の病床使用率はソウルなど首都圏で83%にもなっています。
日本を超えるワクチン接種率を誇る79%の韓国。感染拡大が止まらない韓国。その要因の一つとして考えられるのが、今月から規制を段階的に解除してコロナとの共存を目指す「ウィズコロナ」政策です。韓国では「トラベルバブル」と呼ばれる隔離なしの海外旅行も押し進められている。
しかし、感染拡大が止まらない。ワクチンの3回目接種のタイミングが「2回目の6カ月後」から「4カ月後」に前倒しされることになりました。
感染者が増加している原因はワクチンを2回接種した後に感染する「ブレークスルー感染」だとみられています。 韓国感染症学の権威として知られる金宇柱教授(高麗大学感染内科)は、「60歳以上の陽性者の80%はブレークスルー感染です」という。 韓国内で27%使われたアストラゼネカ製ワクチンもまた、原因の一つではないかとの指摘もあります。 同・金宇柱教授も「アストラゼネカよりもファイザーのワクチンの方が効果が高く、抗体も多くできるし長く維持できます。ですが、韓国は最初高齢者にはアストラゼネカ製を主に打ちました」。韓国では60歳以上について、これまで半年後としていましたが、2カ月前倒して、最短4カ月後に受けられるようになり、50代も5カ月後の接種が可能となっています。 日本では諸外国の状況や効果の持続期間を考慮し、ブースター接種は「原則8カ月以上」とされています。
参照:ソウル聯合ニュース(11/24)
一方、日本全国の新型コロナの新規感染者数は、感染拡大の第5波の最中だった2021年8月下旬から、12週連続で減少し、2021年に入って最も少ない水準となって注意が必要です。
北海道では、2020年冬の感染拡大「第3波」の際には、全国や東京都などに比べ2週間ほど先行して感染が拡大する傾向が見られました。北海道では、2020年2月下旬に国内で最初に感染が広がって、2月28日には独自の緊急事態宣言を出して外出の自粛を呼びかけました。2020年10月下旬から1週間平均の新規感染者数が前の週との比較で増え始め、10月19日には1日の新規感染者数が17人だったのが、11月20日には304人となり2021年2月上旬まで100人前後の日が続きました。
それと比べると、東京都では2020年11月上旬には1日の新規感染者数は100人前後でしたが、11月中旬には前の週との比較で増加が見え始めるようになり、さらに12月中旬には増加傾向が明確になって、2021年1月7日には1日で2520人とそれまでで最も多い感染者数となりました。つまり東京都で感染が拡大したのは、北海道に遅れて3週間余りのちの3月下旬以降で、その後、4月上旬には初めての緊急事態宣言が出されました。
そして全国で見ても、増加が顕著になったのは2020年11月中旬以降で、2020年11月上旬までは1日の新規感染者数は1000人未満だったのが、11月下旬に2000人、12月末には4000人となり、2021年1月8日には8000人近くにまで上りました。
閉めきった環境で感染しやすいことが最初に分かったのは、2020年2月の「さっぽろ雪まつり」のときで、閉めきった休憩所で暖を取っていて感染が広がったケースなどがあったことを受けて、専門家が分析した結果、密閉された空間で一定の時間、ウイルスが含まれたごく小さな飛まつがしばらく漂い、それを吸い込むことで感染することが分かりました。これをもとに、手洗いや消毒、マスクなしでの会話を避けることに加え、「密閉・密集・密接」の3密を避けるという対策が行われるようになりました。
また、寒くなると、ウイルスは排出されたあとも空気中でしばらく漂いやすくなるし、乾燥すると人の気道の粘膜が傷ついて、そこにウイルスが付着すると感染が起きやすくなると考えられます。換気することで感染リスクが下がるということも分かっています。
道の感染症対策本部は「今後も新規の感染者が増え続けるようであれば、第6波の入り口ということにもなりえるので、感染状況を引き続き、注視していきたい」としています。
出典:NHK特設サイト(11/20)
2021年11月24日
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