ニュージーランドの保健当局は19日、新型コロナウイルスの1日あたりの新規感染者が94人と、昨年4月の89人を上回り過去最多になったと発表した。感染者数は国際的には現在も低水準にあるが、8月半ばに国内でデルタ株が確認されて以来、徐々に増加している。最大都市オークランド(Auckland)が流行の中心地となっている。
同国は厳格なロックダウン(都市封鎖)や厳しい入国制限などにより新型コロナを封じ込めたと称賛されていたが、変異株「デルタ株」の流行により、感染者ゼロを目指す「ゼロコロナ」を断念した。
出典: AFP=時事【10月19日】
日本のコロナ対策は、他国との比較でみても感染は少なかった。政府のコロナ対策は欧州のロックダウンより効果があった。更に、オリンピック後の日本では、理由は解明できていないが、ともかくコロナ感染者の大幅減少している。
これは国により感染対策も違うし、行コロナ感染者数は2カ月間増加し、2カ月間減少する、“不思議な2カ月のサイクル”があるとの指摘がされている。政策も違う点はあるが、実際にアメリカ・ドイツ・日本のグラフを見ていくと共通点があることがわかる。
去年の2月から日本が採用したコロナ対策は人流論によるロックダウンではなかった。政府が採用したのは押谷仁教授(東北大学)によるコロナ対策であった。クラスター感染を防ぐために三蜜を避けること、マスク着用、手指消毒、接触感染を避けるためにアルコール消毒、濃厚接触者全員のPCR検査、感染経路の調査などである。
新型コロナが人流による空気感染で拡大しないで、三蜜の空間で感染することを発見したのが感染対策の先駆的立場にある押谷仁教授である。押谷教授は、一部の感染者が多くの2次感染者を生み出してい るとの指摘は、「 通常の感染者の多くはほぼ2次感染者を生み出さないが、感染者のごく一部が2次感染者を数多く生み出すという、いわゆるクラスター(患者の集積)の発生が、流行につながっていると考えられる」と新型コロナの感染を解明し、それに加えて新型コロナは感染者が触れた物からも間接的な接触で感染することを指摘した。感染を防ぐ方法として三蜜の状況を避けること、クラスターをつくらないことを重要視し、さらに店、施設などに入る前にアルコール消毒するのは感染者との間接接触を防ぐために行われるようになったのである。2021年後半には、感染経路を見極めるクラスター発生の調査に紛糾していた保健所の業務実態を見直されるようになった。当初は保健所を通さないとできないでいた救急搬送もシステムの変革が見直された。
また、医療現場でも病床数に見合わずにベッド給付金を提供することになっていた体制もみなおして、医療現場や患者によりそわない実態が暴かれ、ようやく窮状を見直すに至り改善がされた。東京五輪を前後して、ワクチン接種率が格段に上がったことに伴い、相乗効果となっているようである。
参照HP:https://vpoint.jp/politics/211901.html
2021年10月20日
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