米ニューヨーク市が市外からの観光客に対するワクチンの提供を始めた。これまでは「市内在住者か市内勤務者」に限られていたが、州当局が規制を緩めた。
デブラシオ市長は6日、タイムズスクエアやセントラルパークといった観光地に移動型会場を設け、1回の接種で済む米ジョンソン・エンド・ジョンソンのワクチンを提供する構想を発表。「観光客にとって『安全で、あなたを大切にする街です』との肯定的なメッセージになる」と述べていた。
新型コロナの感染拡大により、NYを訪れた観光客は昨年、前年比で3分の1の水準になった。ワクチン提供には観光業を盛り上げる狙いがあるが、ワクチンの効果が出始めるまで2週間ほどかかる。そのため、ワクチン目当てで観光客が急増すれば、感染が再び広がる可能性もある。会見でこの点を問われたデブラシオ氏は「ワクチンを受ける人が多ければ多いほど我々にとってもより良いことだ。提供するだけの能力もある」と答え、明確な対策は述べなかった。
NY市では10日までに、全市民の36%にあたる約300万人が接種を完了したが、最近は接種のペースが落ちつつある。
出典:朝日新聞(5/11)
2021年05月12日
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