新曲『Film out』が4月2日に発表されるや、早々に米Billboardのチャート入りを果たした韓国人気アイドルグループ「BTS(防弾少年団)」の快挙が話題だ。配信開始から3日間でダウンロード数約3万3000件を記録し、「オリコン週間デジタルシングル(単曲)ランキング(4月7日発表)」でも1位を獲得。世界99の国と地域の「iTunes Top Songs」でも1位(4月6日時点)となり、米Amazonの「Best Sellers in Songs」でも「Top 100 Paid(4月10日時点)」で2位に浮上した。韓国文化放送局(MBC)は朝のニュース番組で、同曲を紹介しながら「BTSはK-POPだけでなく世界の大衆音楽史を新しく書き換えた」と絶賛した。 BTSはこれまで、全詞英語の『Dynamite』と韓国語曲の『Life Goes On』で、全米「Billboard Hot100」でチャート1位を獲得している。
全詞日本語で、ロックバンド「back number」とのコラボ曲ということもあり、日本でも大きな盛り上がりを見せそうだ。K-POPファンが多い日本をフィーチャーした楽曲は多いが、韓国のTwitterが発表したデータが、改めて日本でのK-POP人気を裏付けているという。
Twitter Koreaは2月、2020年1月1日から12月31日までの世界のデータを分析した結果を発表。この中の「K-POPツイートランキング」によると、2020年のK-POP関連ツイートは67億件で、そのうち、K-POP関連のユニークユーザー数の順位である「K-POPユニークボイスが最も多い国TOP20」では日本が1位だった。次いで2位は米国、3位はインドネシア、4位は韓国、5位にフィリピンと続く。
Twitterはこれらのデータを基に、K-POP関連のツイートをするユーザーが最も多い国は日本だとして、「2020年にK-POPファンが最も多かった国は日本」と分析、「K-POPは世界最大規模のマーケットとなり、より注目されるようになった」との見解をブログで公表している。これを受け韓国メディアやSNSなどでは、「1位が韓国ではなく日本だったのは意外」、「日本でファンミーティングを沢山しているから日本のファンが羨ましかったけど納得」といった声が多く見られた。 韓国大手芸能事務所は、BTSをはじめ、多くのK-POPアイドルが日本語の楽曲やアルバムを定期的に発売しているほど日本のファンを大事にしている。なぜなら日本には、韓国以上にK-POPファンが多いと見られているからだ。
ちなみに、K-POP関連ツイートは、2018年は53億件、2019年は61億件と、年々着実に増加している。日本や韓国だけでなく、米国やインドネシア、タイ、フィリピン、ブラジル、マレーシア、メキシコ、インドなど幅広い国の人々がK-POPの話題をツイートした。その中でもBTSは、「2020年に最も多く言及されたK-POPアーティスト」の1位に輝いている。
『Film out』は、日本のロックバンド「back number」とのコラボ曲。メンバーのJUNG KOOKが作曲に参加した。配信開始に合わせて公開された日本映画『劇場版シグナル 長期未解決事件捜査班』の主題歌でもある。また『Film out』は、2018年に放送されたドラマ『シグナル 長期未解決事件捜査班』の主題歌も、BTSの『Don’t Leave Me』だった。『シグナル』は韓国ドラマのリメイクであり、BTSが初めて日本ドラマの主題歌を担当しただけに、韓国人にとっても親しみのある作品だ。このほか、日本で主題歌に採用された日本語の楽曲としては、『Stay Gold』やJUNG KOOKが作詞・作曲に参加した『Your eyes tell』がある。
『Film out』の公開後、韓国では歌詞の意味を調べたり、日本語の発音を勉強するARMYも多く見られた。SNSでは、「韓国語と日本語の発声が違うからか、メンバーの声がいつもと違う感じ」、「日本語曲特有の感性と魅力にどっぷりハマった」といった声で溢れた。
2021年04月24日
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