多くの国が第2、3、4波に見舞われている一方でインドではコロナの新規感染者報告が着実に減少していることに科学者は首をかしげている。1日当たりの感染者数は昨年9月に10万人近くでピークを付けてから、約90%減少。死者も同様のペースで減っており、今では1日当たり100人弱と、9月の1000人余りから急減した。
一方、疫学者らはこの数字を疑問視しており、特に地方での低い検査率や死因の恒常的な過小報告に言及する。ただこの数字が不自然に低いとしても、コロナ向け病床の落ち着き具合はこのトレンドが正真正銘であることを示唆している。
今のところワクチン接種は最終段階の試験に至る前に国産ワクチンが慌ただしく承認されたことから、医療従事者らフロントライン・ワーカーも懐疑的な見方を示している。
一方、同国は既に集団免疫を獲得したと推測する専門家もいる。南部カルナタカ州で実施された調査では、6000万人強に上る人口の約半数が昨年8月までに感染していたことが示唆された。これは当時の公式な数字の約90倍だ。若者が多い人口構成や、証明されていないが多くの熱帯病に幅広くさらされていることがコロナの多少の感染予防になっているとの見方もある。
出典;Bloomberg2/15
2021年02月16日
この記事へのコメント
コメントを書く