この頃、芸能人が社会事情に意見表明をツイートして、憚らないようになって、検察庁、種苗法など、時運を変えることも起きて頼もしいくらいだ。そして、アイ、スクリームと夏のお嬢さんを歌って屈託のなかった歌手も保育事情に意見表明、影響力がありそうだ。
タレントの榊原郁恵(61)が15日、日本テレビ系「スッキリ」に出演。マッチング型ベビーシッターサービス「キッズライン」で、活動経歴のある男性保育士サポーターがわいせつ容疑で相次いで逮捕され、男性サポーター全員を活動停止とした事案に「ベビーシッターを信頼するしかない。すごくショック」と話し、手軽な利用と安全の両立の難しさに言及した。
番組では、「キッズライン」で活動経験のある男性保育士サポーターが4月と今月12日に相次いで逮捕され、男性シッター全員が活動停止となり、波紋を広げていることを特集。榊原は、急きょ子供を預けないといけない保護者にとって手軽に依頼できるベビーシッターの有り難みを強調。「子供って何かあったとき親になかなか言わなかったりする。お互いに信頼するしかないと思う。これすごくショックなニュースだなって受け止めていたんですけど。これ(登録審査や面接)以上の対策は監視カメラを置くしかない」と問題解決の難しさに困惑していた。
キッズラインによると、2019年7月〜11月に活動歴のあった男性サポーターが11月に登録していた男性シッターが、利用者宅の男児に対してわいせつな行為を行ったとして、2020年4月に逮捕されるという事件があった。逮捕された容疑者には別件でも強制性交等の容疑によって複数の逮捕歴があり、いずれも起訴されている。そうした経歴から、同容疑者は男児を対象とした小児性犯罪者(チャイルド・マレスター)であると考えられる。本件を受け、キッズラインは逮捕歴がある登録者について十分な調査を行っていなかったのではないかと大きな批判を集めた。さらに、今月12日、別の男性保育士サポーターが逮捕されたという。そこで専門家などと相談の結果、現在、男性サポーターの活動について一時停止。顧客からの不安の声と、世間からのバッシングで「男性シッターの締め出し」にしたとの会社の判断を公表した。しかし、すべての女性が虐待をしないのか、すべての男性が不届きなのかは、個々によるものだ。シッター登録時における調査の不適当さや質の担保の不十分さ――ゆえに発生してしまった事件――などの根本的問題を棚上げし、「専門家(どのような専門であるのかは不明だが)」からの指摘だとして「男性は性犯罪者になりやすいから」と声明をしたのは、逆性差別のような理由だ。すべての男性に危うさが伴うような、責任転嫁することで自社の存続のための幕引きを計ったようなモヤモヤが残る対処だ。
2020年06月16日
この記事へのコメント
コメントを書く