働き方改革が叫ばれ始め、徐々に労働環境も変化し始めているが、ギグワーカーという新たな働き方をする労働者が誕生している。
ギグは「単発」「細切れ」などの意味を持ちます。つまり、単発の仕事を担う労働者、という意味です。まだなじみ深いとは言えない言葉に思えますが、欧米ではすでにギグワーカーは社会に浸透しており、ギグワークで生計を立てるのは珍しくなくなっています。
ここで気になるのが、 「ギグワーカーってフリーランスと同じじゃないの?」 という疑問。
確かに単発で仕事を請け負うという意味では同じかもしれません。会社に所属せず、案件単位で仕事を請け負うフリーランス同様に、ギグワーカーも一つの会社に縛られずに複数の会社から単発の仕事を受注します。
ネットを介して、仕事を頼みたい発注側と、空いた時間だけ仕事をしたい労働者を繋げるこのギグエコノミーの実例
■Uber(ウーバー) インターネットによる配車サービス。
アメリカのウーバーテクノロジーズが運営。車を所有する労働者がUberに登録しておくと、労働者の空いた時間に配車を求めるユーザーからのオファーが入り、タクシーとしてユーザーのオファーに応えるというものです。
■Shearshare(シェア・シェアー) 一つの美容室が常に満席というわけではなく、空きができることもある。その空きとサロンに所属しない美容師を繋げているのが本サービス。
◎ギグワーカー急増の裏に潜む課題
ギグ、細切れの仕事を複数こなすわけですから、たくさんこなせばこなすほど、賃金は上がるはずです。
しかしギグワーカーの賃金については、高額とは言えないのが現状なので、稀有なスキルを持っており、それを活用できれば、高額を稼ぎ出すことも可能でしょうが、そうでない場合は副業程度の収入を得る場合がほとんどとのこと。
また、ギグエコノミーを利用して仕事を受注するこのスタイルの場合、会社に所属するわけではない、いわゆる非正規雇用となるので、自分なりに将来のための自衛が必要になります。
すなわち、社会保障がないし、退職金がない、結果的に社会保障がされない不利なことになる可能性などの問題について、労働者個人が考えていかねばならないということになります。これは経済格差を加速させ、将来的に生活困窮者を生み出す土壌になるのではないかという不安な見方もできます。
また、一つの会社において、社員として毎日顔を合わせるのならば、なにかアクシデントや問題があったとき、修正もしやすいのですが、ギグワーカーは会社に所属していないため、矯正ができません。ギグワーカーは会社に所属しないため、いわゆる安定がありません。ギグワーカーとして登録しつつ、仕事に現れなかったり、一方で犯罪行為にギグワークを利用されたりという事件も起きても、逮捕されるのが手先になったギグワーカーのみであったというのでは、浮かばれません。社員ではないため、労働基準法も適用されないなどもおきます。仕事を詰め込み過ぎて過労になっても、それは自己責任。今後は、AIによる自動化の波が押し寄せて、よほどのスキルがなければギグワーカーとしてやっていくのも大変になっていくことも予想されます。
でも、もしも自分の夢やポリシーで頑張りたい人には、安定を捨てても、かけがいのないものを追うために収入を得る、割り切った働き方かもしれません。
ただ、ギグワーカーで仕事が回るなら、正社員、正職員の雇用が減る。
9-5時でルーテインをこなす、正社員として毎日決められたことをしているのが馬鹿らしくなる、ということも起こりそうです。
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