2020年03月24日

イタリアの感染増大と中国移民激増

 イタリア保健省が2月29 日、同国の新型コロナウイルスの感染者が1000人を超え、死者が29人になったこと、感染者が北部3州に集中していると発表したことによる処置だと考えられる(=2日時点で、イタリアの感染者は2036人、死者は52人)。

 欧州各国のなかでも、イタリア北部に突出して感染者と死者が多い理由は、1990年代以降、中国人移民が激増していった。「水の都」ベネチアでは、欧州系ハイブランドのショップを除き、バッグなどの革製品を並べるショップの多くは、中国人による経営だ。中国系企業が、中国人労働者を雇い、イタリア現地で製造販売する「メイド・イン・イタリー・バイ・チャイニーズ」のビジネスである。イタリア第2の都市で、商業都市ミラノも、この十数年で、中国系移民が激増した街となって摩擦が日常化していた。ミラノでは、8年前の話だが、市役所の住民登録簿に登録されている「名字」に関する新聞報道だった。上位10番以内に、中国系の名字が3つ入っていたのだ。1位は典型的なイタリアの名字ロッシ、2位はHu(胡)、8位がChen(陳)、10位はZhou(周)だった。

 エミリア=ロマーニャ州と接するトスカーナ州(州都・フィレンツェ)には、プラートという街がある。繊維産業が集中し、ファッションの街ミラノを事実上支える、欧州の拠点である。同地には、古くは80年代から、主に江蘇省温州からの中国人の移住が進んだ。数年前には、市長が「街の人口の3分の1が中国人になってしまった。われわれは国境のない中国と闘っている」と語ったことも報じられた。

 すなわち、イタリアのファッション業界は、中国マネーと中国系労働者に支えられているのだ。クリスマスシーズンの12月以降、旧正月(=2020年は1月25日)の時期まで、中国人労働者のイタリア⇔中国の“往来ラッシュ”が続いた。とすると、帰省先で中国各地に拡散されつつあった新型コロナウイルスに一部が感染し、自覚症状がないままイタリアへ戻ったことで、イタリア北部に新型コロナウイルスが拡散されてしまったのではないだろうか。

出典:夕刊フジ(3/6掲載 河添恵子)
 イタリア政府は1月末に中国との直行便を禁止するなど対策を講じてきた。欧州各国が中国本土との直行便のみを対象にしていた段階で、イタリア政府は香港や台湾との直行便も停止し、コンテ首相は「イタリアが実施した感染予防体制は、欧州で最も厳しいものだ」と語っていた。

 政府発表や各種報道を総合すると、中国から渡航したローマを旅行中の中国人2人の感染が確認された。1月23日にミラノに入国した2人の中国人旅行者で、バスに乗って旅行を続け同月30日にローマで感染が確認され入院。欧州で初めての新型肺炎感染者だった。2名はすぐに感染専門病院で隔離入院。同行グループ全員にも検査が行われ、すべて陰性でしたが検疫隔離となった。イタリア政府はすぐに非常事態を宣言し中国からの航空便を中断させたがウイルス拡散は防げなかった。

 クラスター(集団感染)の舞台になったのが、ロンバルディア州のコドニャという街にある病院であり、感染拡大の経緯は明らかになっている。経緯はこうだ。2月14日にコドニャの住民で38歳男性のマティアさんが体調不良を訴え、かかりつけの診療所で診察を受けた。新型ウイルスとの関連性は疑われず、インフルエンザ用の薬をもらった。マティアさんも新型ウイルスに感染しているとは思っておらず、初期にはマラソン大会に参加するなど感染を拡大させる行動をしてしまった。

 体調がさらに悪化したため、2月16日にコドニャの病院に行ったが、診療所と同じように診断され帰宅。高熱が出て18日に再びコドニャの病院に行ったものの、同じ診断でまた帰宅。耐え難い息苦しさを感じ、翌19日に同病院で3度目の診察を受け、入院後に検査を受けてようやく陽性が発覚した。入院後に検査結果が出るまでの36時間に、マティアさんは医療従事者や見舞客など多くの人と接触した。

 マティアさんは診療所を含めると4回目の診察の後、マティアさんの妻が、中国の上海から帰国したイタリア人と食事していたことを思い出し、新型ウイルスの検査し、感染が確認された。それまで何度も病院側が新型ウイルスの感染を疑わず、検査を受けさせなかったのは、マティアさんに中国への渡航歴がなかったからだ。コドニャの病院が従来の経験則で診察をしたことが、結果的に感染を拡大させてしまった。イタリア政府は中国への渡航歴がなくても新型ウイルスの感染が疑われる患者に対して検査をするようなガイドラインを作っていた。そのため、コンテ伊首相はそれを守っていなかったとして、同病院を激しく批判し、調査にも入っている。

 ただ、感染拡大の起こりが謎というのは、上海から帰国したイタリア人も検査を受けたものの、陰性だったことが判明しているからだ。また、マティアさんがイタリアにおける感染拡大の起源であるかも定かではない。

 ウイルス感染を診断されたのは2月20日夜。そのときまでに5人の医療従事者と、少なくとも1人の同室患者、そして妊娠中の妻と友人1人が感染した。彼らもまた、隔離される前にウイルスを拡散させた。同病院の看護師は27日、ロイターに対し、同氏が来院する何日も前から新型ウイルス肺炎は広まっていたのではないかと思う、と語った。この看護師は匿名で「最初の症例が確認される少なくとも1週間前から、肺炎の症例が異常に増えていた。こうした患者は治療を受けて帰宅している」と語った。

 同氏がウイルス陽性だったというニュースが報じられてから数時間は、混乱を極めていたと彼は言う。「当初、病院経営陣は我々医療関係者を30時間院内に留め置いた。それから自宅に戻って自己隔離に入るよう命じられた。そして結局、勤務に戻るよう言ってきた」と言う。「結果的に、コドニョ病院では患者よりも医療従事者の感染の方が増えてしまった」

 病院も、地元の保健サービスを監督するロンバルディア州当局も、こうした状況を認めている。1日当たりの新規感染者は、2月26日以降は中国本土よりも中国以外で多くなっている。ロンバルディア州当局は、イタリア政府が1月末の時点で新型ウイルス感染が疑われる患者に対する検査ガイドラインを変更したという。新たなルールでは、検体を採取しなければならないのは、中国との関連のある患者に限定されていた。

 コンテ首相の不満に促されて、検察当局はコドニョ病院が従った手続についての捜査を開始した。だが、何らかの結論が出るには何週間もかかる可能性がある。

 マリノ・ファッチーニ博士率いるミラノの専門家チームが、感染拡大の出発点を突き止める任務を与えられている。だが、数日間にわたって想定しうる感染経路を追跡したものの、成果は得られなかった。

 その後、中国から政府のチャーター便で帰国したイタリア人も陽性と診断された。これらの感染者は隔離され、接触があった人はすべてウイルス検査を受けたが、感染の広がりは確認されていない。

 もう一つの騒動は1月30日(木)で、ローマ・チヴィタベッキア港に入港したクルーズ船内で、マカオ出身の女性が発熱。2回の検査で陰性、かつ別のインフルエンザ感染が確認され、乗客乗員約7,000名のうち下船予定だった約1,000名が下船となりました。このことからイタリア政府は即日にイタリアと中国を結ぶ路線をブロック。2月上旬には、武漢からイタリア人を引き揚げ、検疫隔離。春節が終わってイタリアに帰国する在住中国人には、2週間の自宅隔離を要請しました。

 水際対策が功を奏したのか、中旬には陽性者は見当たらず(先の中国人旅行者2名のほか、陽性だったイタリア人1名も回復)、イタリアは見かけ上“感染者ゼロ”だったのです。

3月10日朝からイタリアの街の空気は一変した。それまで新型コロナウイルスの感染者が増えていたものの、前週末まではイタリア人の受け止め方は様々だった。病院が軽症の感染者を多く受け入れてしまった点が挙げられている。初期症状の患者の検査を実施せず、その感染が明らかになるまでその患者が感染を拡大させてしまったことが、当初、イタリアでも大きく取り上げられた。その反省からか、病院での検査を積極的に実施したことで、院内などで感染を拡大する悪循環に陥ったとの指摘がある。

3月11日基準で致死率はイタリアが6.6%と最も高く、中国(3.9%=3169人)、イラン(3.6%=354人)と続いている。3か国とも世界保健機構(WHO)が最近提示した世界平均致死率3.4%を越えている。 新型コロナウイルスの死亡者の平均年齢は81歳である。日本、イタリアに次ぐ 韓国人の寿命も83.0歳と、長寿社会だ。ちなみに韓国人死亡者60人の内訳をみると、80歳以上が17人、70代が22人、60代が14人、全体の53人が還暦を過ぎていた。イタリアも韓国も医師は1000人あたりそれぞれ3.9%と2.3%、看護師は6.7%と6.9%とほとんど変わらない。医者の数はむしろ、韓国の方が少ない。しかし、韓国の致死率はイタリアの10分の1程度である。韓国は3月11日9時基準で22万2395人に対してPCR検査を行っている。結果、感染者が7755人、隔離解除(全快・退院者)者が288人、現在も隔離中が7407人となっている。10万人あたりの発症率は14.96人である。 日本は厚生省の発表では、1月15日から3月7日まで全国都道府県で1万8335件のPCR検査が行われ、その結果が620人の感染者と15人の死亡者である。PCRの検査数からすると、感染者も、死亡者も韓国よりも多く、高いことがわかる。 感染者もPCR検査も韓国は日本の17倍と徹底していることの差なのか、今一つ、わからない。


出典:日経ビジネスオンライン(3/4、12)

参照:ヤフーニュース(3/12)

posted by Nina at 00:00| 千葉 ☀| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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