2019年07月25日

雅子皇后をめぐる世界の注目

 平成から令和にかけての海外報道を見ると、天皇制の抱える本質・構造を伝えようとしているようにも感じる。日本のメディアが、元号の制定過程や儀式の内容などの技術論を多く伝えていて、ある種のフィーバーを作り出したのとはやや異なり、ジャーナリズムとして制度の問題を報道しようとしたのではないか。冒頭の雅子皇后の活動も、根源的にはキャリアを持った女性が家の構造でこれまで活躍できなかったこと、ひいてはそれは女性への差別であったこと、それが現在少しずつ変化していることを伝えるもののように思われるのである。

 6月29日にG20で各国首脳が来日した。サミット会場と同じ「インテックス大阪」で行われた、女性のエンパワーメントに関する首脳特別イベントへ特別ゲストとして、オランダのマキシマ王妃とトランプ大統領の長女・イヴァンカ大統領補佐官を迎えた。マキシマ王妃はスピーチで、「女性の金融の利用について法的な壁や規制を取り除かなければならない。所得が低い国では口座を持っている女性が男性より3割少ない」と指摘。

  マキシマ王妃といえば、長期療養中である雅子さまの“ご回復”のきっかけを作った人物として知られる。2013年春、天皇皇后両陛下はオランダ国王の即位式へ出席された。ご体調に不安を抱えられていた雅子さまの出席を後押ししたのは、民間出身で元銀行員のマキシマ王妃(当時は皇太子妃)からの直接の電話だったと言われる。このオランダ訪問と即位式への出席が、雅子さまにとって大きな自信につながったと解釈している関係者は多い。

 海外メディアが雅子皇后に注目していた2点目は、女性天皇・女系天皇についてである。そもそも女性天皇・女系天皇とは何なのか、なぜ日本においてはそれが認められないのか、これまで男系天皇が続いてきたとされる歴史とは何なのか、質問されることが多かった。ヨーロッパにおいては近年、女性の国王が認められるケースが多い(君塚直隆『立憲君主制の現在』新潮選書に詳しい)。しかし日本ではなぜ今も変わらないのか。それを女性差別ではないかと指摘するメディアもあった。小泉政権の時に、女性天皇について検討される機会もおきたが、悠仁親王の誕生で立ち消えになって久しい。

 男系を支持する人々が、政権を支えているグループであることは理解しても、なぜ彼らが男系継承にこだわるのかまでは海外でもあまり知られていないようである。愛子内親王、秋篠宮家の眞子内親王・佳子内親王に対する日本国内の注目度を見たとき、彼女らを天皇にする必要があるのではないかとの意見もあった。現代社会において、性差を解消する方向へと進んでいるなかで、なぜ日本の天皇制は女性天皇や女系天皇を認めないのか。安倍政権ではなぜそこまで女性天皇・女系天皇に消極的なのか。雅子皇后の場合、女児しか御産みにならず、過去の例君なのだから、隔世の感である。にあったような側室の体制がない皇室においては、男系男子の皇子が継承していくことが将来的に難しいのは明らかであるため、旧宮家の復活などという話までがまことしやかに言われている。英国の王室には、黒人の血を引くバツイチの米国人女優と結婚している次の時代に国王となる方の弟

 安倍首相が「戦後70年」の首相談話を発表した2015年8月14日、首相は「反省」を間接的にしか言及しなかったのに対し、翌日の全国戦没者追悼式の天皇の「おことば」では「さきの大戦に対する深い反省」を表明し、その対比を見せた。そうした明仁天皇の姿勢は、安倍政権に批判的なリベラル勢力からも評価されており、なにも天皇家が男性のみを重視してきたのかと言えば、江戸時代にも女性天皇は在位していたのであり、歴史文献を遡れば5名ほどの女性天皇が在位したことになる。天皇家の歴史において女帝が10代8人、中には二度即位した女帝もいたという事実があるのに、女性天皇を排除しようとするのは、むしろ現政権の考えを反映しているということだなのだ。


参照:文春オンライン(7/4)
posted by Nina at 00:00| 千葉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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