昨年の緊急事態宣言解除後、在宅ワークによる運動不足を解消しようと思って、学校が長期休校なので子供も連れてと出かけると、公園は使用禁止 <`〜´>。季節は梅雨、そして猛暑へと変わって、外で運動するのには適さないシーズンが続いていた。涼しくなったら、と思っているうちに運動不足が慢性化してしまった人も多いはず。以前から、2012年に豪シドニー大学などが 現代人は1日の約60%を座って過ごすとされ、1日11時間以上座る人は4時間未満の人と比べ、死亡リスクが40%アップするとのデータを発表した。しかも、日本人が座っている時間は世界トップクラスだと知ったものの、コロナで家に籠る生活になった。早稲田大学スポーツ科学学術院の岡浩一朗教授は、「通勤もなく、家という決まったスペースの中でしか移動がないので、意識しなければ座位時間は長くなり、歩数や運動量も以前に比べると確実に減っている」と言う。
明治安田厚生事業団体力医学研究所の調査(平成30年)によると、1日9時間以上座っている成人は、7時間未満と比べて糖尿病をわずらう可能性が2・5倍高くなるとの結果が出た。さらに、同研究所の甲斐裕子主任研究員(人間環境学)は「座りすぎのライフスタイルは筋肉の代謝や血流の悪化を招く」と指摘する。甲斐主任研究員は「人間の体で一番大きい『大腿四頭筋(太ももの前側部分)などの下半身の筋肉は、座っている状態だとほとんど稼働せず、筋肉への刺激が少ない」と説明、「この状態が続くとブドウ糖の吸収を促すインスリンの効きが悪くなる『インスリン抵抗性』が起こり、血糖値が上昇するため、糖尿病となるリスクがある」と話す。また、「一日のうち座っている時間が4時間未満の人と11時間以上座っている人を比べると、死亡リスクは40%も高まります。座位による身体への影響は大きく、血流や代謝機能が低下し、心筋梗塞、脳血管疾患、肥満、糖尿病、がん、認知症などの疾患のリスクも考えられます。メンタルヘルスにも影響するといい、1日12時間以上座っている人は、6時間未満の人と比べて、抑鬱や心理的ストレスなどを抱える人が3倍近く多い」という。
近年の日本人は座りがちな生活をしていた上にコロナ禍で、以前よりも座位によって健康へのリスクが高まっている。大人が動かないことで、子どもも家にいることが増えて、成長期に股関節の動きに影響が出ると併存症がみられる。人は30分以上座っていると代謝が落ちてくるため、定期的に筋肉に刺激を与えることが重要だと意識する事だ。在宅ワークが増えている方は、せめてもそれなりに75分間くらいは動くことを目指す。例えば、立った状態でも仕事ができる高さを変えられる昇降式デスクの導入などで座っている時間を短くすることが効果的。それでは立ったままがいいのかと思われる方がいるかもしれないが、同じ姿勢を長時間続けないことが、まずは大切。生活の中でクセにできる動きを少しずつ足していくことが重要。こういったリスクを回避するためには、ウォーキングやジョギング、テニスなど、ある程度の負荷がかかる運動を毎日60〜75分行うのがいいという研究結果が出ている。ただ、イヌの散歩するとか、高いスポーツジムの会員になっているというのでもないと続けられないので、一日のトータルで30分程度は少し強度を上げて階段の上がり下りなどの時間を作るよう心がけてはどうだろうか。
例えば、スマートスピーカーに呼び掛けてもらい、30分おきにアラームを設定する、まずは、30分に一度は立って簡単なストレッチをひとつする、ウエットモップで拭き掃除、次の30分でトイレ、洗面所、風呂場の掃除、他には、テレビのリモコンも手元に置かず、チャンネルを替えるたびに立ち上がる癖をつける。ともかく立つクセ、動くクセ、骨盤・股関節周りを動かす事を生活の中に加えていくといいでしょう。また、活動量計など腕時計のように身に着けて始終使えるものもあり、自分がどれだけ動いたか、睡眠時間をとったかを見える化できるのでおすすめ。
この緊急事態宣言で、思考、体を動かさないのは、大損することになるので、一定時間ごとに仕事を中断し、椅子から立ち上がり、数分でも歩いたり体を動かしたりすることも有効とのこと。とにかく、こまめに立つことです。
2021年01月12日
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