2019年04月05日

韓国の裏事情

日本の政治への高い関心とともに、一度謝れば「水に流す」のが美徳とされる日本の文化や考え方との違いがある。反日感情をあらわにする市民団体の行動は時に過激になる。警官隊ともみ合いになることも多い。集会の回数は増えても集まる顔ぶれに大きな変化はない。人数が急増している訳でもない。まして今年は、日本の統治に抵抗した「三・一独立運動」から100周年を迎えた。植民地時代に日本に協力した人物の責任を追及する動きが一段と活発になっているのだ。そのため、今までにも増して関係改善を望む人たちも、声を上げにくい空気が漂う。


 抗議集会のそばを通りかかった釜山市の会社員男性(32)に、市民の対日感情も悪化しているのかと問うと、首を振ってこう説明してくれた。「韓国ではかつて軍事政権による弾圧が続いた。市民団体は声高に叫ばないと注目されなかったので、そのやり方を踏襲してきた歴史がある」

 日本統治時代に小学時代を過ごした80代男性は、市民団体への苦々しい思いを明かす。「日本人も70代以上は韓国に対してすまないという思いを持つ人は多い。なのに何十年も前のことを引っ張り出して、子や孫の世代を苦しめて何になるのか」だが、その思いを公にすることはないという。「言えば問題になるだけ。関わらないのが一番いい」

「正直、歴史問題には関心がないんです。それよりも僕たちの世代は国に対する不満が大きい」。釜山市内の病院に勤務する高薫基(コフンギ)さん(31)はこぼした。

 韓国では徴兵制の負担は重いのに、若者の失業率は昨年まで2年連続で9%前後と高い。不動産価格も高騰し、上の世代よりも将来の見通しは厳しい。こうした世相を反映して日本で就職を目指す若者も増えている。昨年度、約100人の卒業生が日本に就職した釜山外国語大の鄭起永(チョンギヨン)総長によると、日本語学科の学生のうち、親が日本での就職に反対するのは1割ほどだという。「日本批判の政治家の発言には意図があることを見抜き、政府間の関係悪化に左右されず、合理的に考える人が増えたのではないか」と分析する。

 日本語教師の李(イ)セボムさん(35)は人々の気持ちをこう代弁する。「今は日本について悪い情報を見聞きしても、直接日本に行ったり、インターネットで内容を確かめたりできる。最悪といわれる韓日関係も冷静に見ている人が実は多いんです」

 釜山の魅力を動画で伝え、日本の視聴者と韓国人の交流会を開いてきた釜山在住の日本人、昆雅之さん(45)も揺らがない。「日韓の間に、一緒に食事ができる人間関係を少しでも増やしたい。人として向き合えば、相手への思いやりも生まれるでしょう」

 関係悪化をすぐに解決する妙案はない。でも希望はあると確信している。


参照:西日本新聞社(4/4) 韓国・釜山市で、従軍慰安婦問題を象徴する少女像の設置に反対し続ける男性がいる。市民団体「真実国民」代表の崔(チェ)さん(36)。「日本はなぜ元慰安婦のおばあさんに謝らないのか、以前はそう考えていた」。崔さんは釜山市の喫茶店で打ち明けた。市内の大学で社会福祉政策を学び、今は会社員という。

 転機は昨年。所属するキリスト教会のメンバーと長崎、大分両県の殉教地を訪れ、初めて日本人と言葉を交わした。「みんな親切。子どもは純粋で礼儀正しい」。隠れキリシタンが弾圧に耐えて信仰を守ったことも知った。「韓国人と同じように苦労を重ねてきた人たちだ」と日本人を受け入れられるようになった。

 日本は本当に慰安婦問題を謝っていないのか。「普通の日本人」と接するうちに疑問が頭をもたげ、2015年末の日韓両政府による合意文書を読み込んだ。「日本は十分謝罪し、賠償を約束していた」。昨年末、釜山でも少女像が設置されたのを知り、1月から仲間と反対活動を始めた。同市の日本総領事館前にある少女像の近くにごみを並べ「撤去するなら許可なく置かれた像も動かすべきだ」と訴えるなど、一連の行動は少女像容認派が多い韓国内では異色だ。個人攻撃を恐れて下の名前は非公表という崔さんの活動からは、慰安婦問題で異論を唱えづらい社会情勢もうかがえる。


 少女像近くに古い家具など粗大ごみを放置。朴正熙(パクチョンヒ)元大統領などの胸像を設置しようと現場まで持ち込んだが、拒まれた。とっぴな行動に市民の反応は冷ややかだ。それでも、崔さんは「道路法に違反した少女像が撤去されないのに、自分たちだけ問題視されるのはおかしい。少女像問題で在日韓国人が冷たい目で見られ、困っていることは韓国で伝えられない」と語る。

 5月、釜山市に違法状態を放置している理由の説明を求めて情報公開請求したが、明確な回答は得られなかった。同市議会では少女像を保護し、違法状態を解消する条例案が今月にも審議される。「日韓合意という国と国の約束を破ることにつながる」と嘆く。

 崔さんの主張は韓国では少数派。少女像の設置継続を求める声が約8割に上る世論調査もあった。崔さんの活動に少女像を守る団体などは強く反発。崔さんの車の画像がインターネットで公開されるなど個人情報を「さらす」動きも出ている。約10人の仲間は個人攻撃を恐れてメディアには出ない。「韓国人は感情的になるから…」。崔さんは勤め先への影響を懸念する。

 韓国メディアにも不信感を募らせる。具体的な主張は報じられず、先鋭的な行動のみが伝えられた。「元慰安婦のおばあさんを傷つけるつもりはない。日本と仲直りし、協力する関係をつくりたいだけ。自分の考えを言えない社会はおかしい」。崔さんは力を込めた。

 静岡県立大の奥薗秀樹准教授(韓国政治)の話 韓国のキリスト教勢力の中には日米との協力を重視する保守的な政治信条を持つグループがあり、少女像設置に反対する団体も影響を受けている可能性がある。像設置が違法との主張は正論だが、今の韓国は、罷免された朴槿恵(パク・クネ)前大統領がとった政策には正当性がないとの見方が支配的。問題解決に向けて韓国政府が努力するとした日韓合意が無効との主張もその一環だ。ただ、潜在的には韓国内にも多様な意見がある。北朝鮮の核問題などを抱え、文在寅(ムン・ジェイン)大統領も対日強硬論は抑え気味。日本との戦略的協力関係を強化したい姿勢が感じられる。

参照:2017年06月06日付
posted by Nina at 00:40| 千葉 ☀| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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