2018年10月03日

本庄教授と製薬会社の快挙

 ノーベル医学・生理学賞の授与が決まった京都大の本庶佑(ほんじょ・たすく)特別教授(76)と長年、共同研究に取り組み、がん免疫治療薬「オプジーボ」として実用化した小野薬品工業は1日、本庶氏の受賞決定を歓迎するコメントを発表した。同社の相良暁(さがら・ぎょう)社長は「共同研究ができた巡り合わせに感謝する」と喜びの声を寄せ、「私たちの使命はより多くの患者さんに(製品を)お届けすること」とし、オプジーボを適応できる疾患対象の拡大に意欲を示した。

 小野薬品は30年近く前から本庶氏の研究室に社員を在籍させるなど共同研究を行ってきた。その中で、本庶氏らのグループが免疫を担う細胞の表面にある「PD−1」を発見。平成14年にがんの免疫システムに関与していることがわかり、創薬に弾みがついた。

 がん領域の創薬経験がなかった小野薬品は、共同開発してくれる製薬企業を探して奔走。しかし、同社が話を持ちかけた国内の主要メーカー13社すべてから断られてしまう。今でこそ、免疫治療は、手術、化学療法、放射線療法に次ぐ、がんの「第四の治療」と評価されているが、当時はがんの免疫療法といえば、効果が証明されない民間療法のイメージが強く、敬遠されたのだ。

 本庶研究室に在籍していた小野薬品の免疫研究センターの柴山史朗センター長によると、「あの頃は免疫療法でがん治療を行うことに強い偏見があったため、私たちの提案をまともに取り合う企業はほぼなかった」という。一方で、「実験での効果を見て、かなり(実用化に)自信があった。非常にやってみたい」との思いのあった本庶氏は、自ら海外出張の合間に協力してくれる企業を探すなど、決してあきらめる様子はなかった。その後、小野薬品は米国のバイオベンチャーと協力して18年に臨床試験(治験)を開始、26年に米製薬大手のブリストル・マイヤーズスクイブとオプジーボの発売にこぎつけた。

 「本庶先生とともに歩んだ二十数年間。成果がすぐ出なくても研究の可能性を信じ続ける本庶先生に間近に接し、触発された。その精神を今後の創薬にもいかしていきたい」と、かねてこう語っていた相良氏。現在、国内では非小細胞肺がんや胃がんなど7種のがんに承認され、世界各地でも適応できるがんの種類は増えている。これに加えて、国内の治験で最終段階にあるものだけでも食道がんや肝細胞がんなど7種類あり、相良氏は「できる限り早く、より多くの患者さんにお届けしたい」としている。




posted by Nina at 08:53| 千葉 ☀| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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