日本はつくづく災害大国だと感じる。
『困難にも感謝する』(PHP出版)に、著者・鍵山秀三郎次が次の事が触れられていた。
お客様へのサービスを議論するとき、よく出る意見が「お客様の立場に立って考える」です。もっともらしい意見ですが、この考えでご満足いただけるサービスを提供できた試しがありません。 「お客様の立場に立って考える」、このこと自体は正しい姿勢です。ところが、そういう人にかぎって、行動するときは「自分の都合」で動いてしまう傾向があります。これでは、お客様が真に喜ぶサービスにはなりません。
大事なのはお客様の立場に立って「考えて」、お客様の立場に立って「行動」しなかれば、お客様は満足してくださらないということです。
サービスは理屈ではありません。お客様に「何をいったか」ではなく「何をしたか」で評価が決まります。
つまり行動の伴わないサービスはお客様に受け入れられることはありません。
私はその行動力を身につけるためにも、長年掃除をしてきました。 足元のごみを気づいたときにさっと拾う実践を積み重ねていると、突発的な出来事にも即対応できるようになります。この行動力ばかりは、実践しなければ絶対に身につかない習慣です。 毎日の腹筋運動がお腹の筋肉を鍛えるように、掃除の実践がサービスに即対応できる行動力を育むのです。 動いて喜びを提供できてこその、サービスでなければなりません。
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鍵山は株式会社ローヤル(現 イエローハット)の創業者。創業以来続けている「掃除」が世間の評判を呼び、のちに掃除運動が内外に広がった。NPO法人「日本を美しくする会」の創唱者で相談役でもある。氏は、 考えているだけ、思っているだけでは、何も変わらない。 行動することでしか、何事も動かないのだと徹底して、それが実際に事業を大きくすることに結びついた、実践企業家だ。
具体的に、行動することをクセにすることであるならば、 掃除を長く続けている女性たちの方が、足元にゴミが落ちていると気になり、体が勝手に動き、それをサッと拾うようになるのも頷ける。であれば、サービス業において、新商品を出したり、新しいお店や営業所を出すのは女性たちに向いているという事だ。やってみなければうまくいくかどうかはわからないのだから、かけるお金を最小限にして、まずやってみる。しかし、成功する率は本当に少ないから、失敗の山となるが、それを続けているうちに、失敗を恐れなくなり、結果的に行動力が身につく。 行動できない人は、失敗を恐れる人が多い。
確かに、行動力の点で、サントリー創業者の鳥井信治郎氏の言葉、「やってみなはれ」の精神。
事業家を多く排出する浜松には「やらまいか」精神があって、事に当る。やってなんぼでその中から成功へつながる。やる事さえなかったら・・・・
じり貧となってしまう。トライ&エラーであっても 行動力こそが未来を拓くのだという。なるほどだ。
水害の多かった我孫子は、なんとも水防工事に多くの知恵と時間とお金を払ってきた、女性たちも行商のおばさんとして、行動し、我孫子の商業活動の基礎をつくったとも言える。きっと、何かの力が蓄えられてきたと思う、あとはセンスと行動なのだろう。
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