最近では梅干しには殺菌効果だけではなく、生活習慣病やガンを予防する効果まであることがわかってきました。
今まで梅干しを脇役としか思っていなかった人も、梅干しの威力を知って驚くと思います。
そこで、今回は本当に「医者いらず」と長年言われてきた梅の力があるのか、科学的なデータもそろってきました。
夏場は夏バテ防止のために梅干しを食べて、汗と一緒に排出された塩分を補給することが理想的です。
疲れた時に梅干しを食べると疲れが取れるということを実際に体験したことがある方もいると思います。疲労回復に一役買ってくれているのが、梅干しに含まれるクエン酸です。
私たちの体は運動すると筋肉を動かし、糖分を消費します。糖分が分解される際に乳酸が作り出され、この乳酸が疲労の原因となります。梅干しに含まれるクエン酸がこの乳酸の生成を抑制してくるのです。
クエン酸には疲労回復以外にもたくさんの働きをします。体調がすぐれない時や疲れた時には体が酸っぱいものを欲しがるのはそのためです。
梅干しには疲労回復の効果があることはよく知られています。これは梅干しに含まれるクエン酸が乳酸の生成を抑制してくれるからなんですね。驚いたのは梅の成分が運動をしなくても筋肉をつけてくれることです。筋肉が多くなれば燃費もよくなるのでダイエット効果が期待できますね。
最近問題にされる活性酸素は癌や生活習慣病を引き起こす原因といわれていますが、梅干しに含まれる梅リグナンには酸化反応を抑制する作用があり、細胞や組織が酸化するのを防いでくれるのです。活性酸素は、酸化力の強い酸素のことです。生命活動に欠かせない酸素ですが、活性酸素には強い毒性作用があり、生活習慣病や老化現象、癌などに関連があることがわかってきました。酸素を利用してエネルギーを得ている生物は、体内に活性酸素の防御システムを備えているのですが、この機能が弱ると防御システムと活性酸素のバランスが崩れ“酸化ストレス”と呼ばれる病的な状態に陥ってしまいます。梅干しには、抗酸化作用の梅リグナンがあるので、見逃せません。リグナン類には、抗腫瘍活性・抗酸化活性・抗肥満活性など様々な機能性があり、抗酸化活性作用の他、抗癌、抗菌などの作用があります。
お茶やタマネギ、リンゴなどに多く含まれている。動脈硬化、発癌などさまざまな疾患の原因として考えられている酸化ストレスを抑制する“化学予防”植物性食品としての可能性を見い出しました。
また、梅干しに含まれる成分がα-グルコシダーゼを抑制することで糖尿病を予防する働きがあります。α−グルコシダーゼは小腸で糖質を吸収する酵素です。この酵素を抑制することで、糖質の消化吸収を抑え食後に血糖値が上がることを防ぐことができるのです。また梅干しには動脈硬化や心臓病を防ぐ効果もあります。そのカギとなるのがアンジオテンシンです。アンジオテンシンとはあまり聞きなれない言葉でですが、血圧上昇作用を持つ生理活性物質です。梅干しにはこのアンジオテンシンを抑制する効果があるというのです。梅から抽出したエキスは不規則な生活や喫煙、ストレスなどにより血液中のアンジオテンシンが増加することを防ぎ、動脈硬化や高血圧を予防してくれます。これらの病気は突然発症するものなので、発症してから治療するよりも日ごろから予防することが大事です。
最新の研究で梅干しに含まれるバリニンには脂肪燃焼効果があることがわかりました。和歌山県紀南地域に住む女性を対象に行った調査では、梅干しを毎日食べている人は食べていない人に比べて、BMI値(肥満度を調べる値)が低いということがわかりました。とくに紀州産梅干しには製造過程で工夫が施され、その他の商品よりも多くバリニンが含まれているそうです。有酸化運動に必要な遅筋を増やしてくれますのでダイエット効果も期待できるわけです。
化粧品やサプリ、薬などはお金がかかりますし副作用も心配です。しかし、梅干しなら手軽に摂取することが可能です。梅干しばかりで飽きてしまいそうという人は様々な味付け梅干しや梅ジュース、梅酒、梅ジャム、梅を使った菓子などその時の気分に合わせて選ぶのがいいですね。
一日2粒程度継続して摂取することで疲労回復やダイエット効果、病気の予防にもなりますので食べないのはもったいないですね。
2018年07月19日
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