英理論物理学者ホーキング博士が亡くなった。博士の伝記映画”The Theory of Everything(邦題・博士と彼女のセオリー)は、妻であったジェーン・ホーキングとの関係を描き出した作品で、2014年第87回アカデミー賞では5部門にノミネートされ、エディ・レッドメインが主演男優賞を受賞の実話をもとにした映画だ。
1960年代のケンブリッジ大学で物理学を学んでいたスティーヴン・ホーキングは、同じ大学で文学を学んでいるジェーン・ワイルドと恋に落ちる。スティーヴンは体が次第に自由に動かなくなり、倒れて医者からALSで余命2年とされる。スティーヴンの親も反対したが、二人は結婚する。
男児が生まれ、ブラックホールに関する博士論文を教授たちから絶賛されるが、体も不自由になってきて、電動の車椅子を使うようになる。「ビッグ・バン」に関する発表はバカバカしいと退場する学者もいたが、喝采を送る学者もいた。
ジェーンは勧められて教会の聖歌隊に入るが、指導をしているジョナサンがピアノ教師として家庭に入り、妻を亡くして子もいないことから家庭を支援し、父親の代理のように子どもからも慕われる。三人目の子どもが生まれるが、誰の子かと噂されるようになり、立ち聞きしたジョナサンが「君が好きだ」というとジェーンも「私も貴方が」といいながら離れる。
スティーヴンが仏ボルドーでのオペラに招待され、子どもたちのキャンプのためにジョナサンが呼ばれる。公演の最中に倒れ、死か気管切開かと医者に迫られ、声が出なくなるが後者を選択する。「スペリングボード」を使うために有能な看護師エレインを雇い、その後、埋め込みの音声合成器を使うようになる。『ホーキング、宇宙を語る : ビッグバンからブラックホール』が世界的なベストセラーになる。アメリカでの授賞式にエレインを連れていくと突然話したことから、二人は26年目にあたる1991年に離婚。ジェーンはジョナサンと再婚。エレインと博士はそれから数年後にエレインと再婚、しかし、虐待があり離婚した。2人は別のパートナーとの人生を歩むが、その後も行き来がある。この映画には、つらいことをたくさん乗り越えてきた彼ら2人だからこそ、成り立つような愛の形も描かれている。
2018年03月14日
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