「自分は落ちてもいい。無投票はよくない」。自らが出馬をやめれば、立候補予定者は定員と同じ10人だった。必死に説き伏せようとする親方たちに言った言葉が、「皆さんは阿武松親方に入れてください。私は(自分の)1票だけでいい」だったという。
2日投開票の理事候補選に、貴乃花一門からは総帥の貴乃花親方(元横綱)以外に阿武松親方(元関脇益荒雄)が立候補した。一門から1人なら当選確実だった貴乃花親方だが、落選のリスクを覚悟して大勝負に出た。
先月の初場所中に開かれた一門会。かつて「貴の乱」と呼ばれた2010年に二所ノ関一門から飛び出して初当選した時からの仲間たちが、貴乃花親方の立候補を辞退するよう働きかけていた。
「1期だけ休み、次回の選挙で復活を目指してはどうか」。本人は元横綱日馬富士の傷害事件で、協会への報告を怠ったことを問われて1月に理事を解任された。「一度、引いた形で再登場すれば印象も良い」。しかし、貴乃花親方は聞き入れなかったという。
出典:朝日新聞
2018年02月02日
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