『科学的に元気になる方法集めました』文響社
急なトラブル対応や無理やり押しつけられた仕事など、気乗りしない仕事をするとき、みなさんはどうしているでしょうか。そんな場合に有効な方法は、「声を出しながら、目の前のことにあたる」ことです。
リヨン大学のラバヒらが行った実験で、被験者に「ジャンプ!」と言わせて垂直跳びをさせたところ、平均で5%高くなった、という結果が出ました。 声に出すことで自然とやる気が引き出され、本来持っている力を発揮しやすくなるのです。
たとえば空手や総合格闘技の選手がパンチやキックを出すときに「シュッ」と声を出しながらやっているのを見かけることもあると思います。これもやはり、動作のイメージに合う擬音を声に出すことで技にキレが出て、早く強い技が出せるからです。
私自身もアメリカに留学していた頃から、大津道場と言う道場でフルコンタクト(寸止めではないタイプの)空手をやっているのですが、この「かけ声」の大事さを実感しています。声に出すと、本当に早く強く打てるのです。
日常でいえば、開かないふたを開けるときなど、力をグッと入れる必要があるとき、声を出してみるのはどうでしょうか。 不思議なほど力が出てくると思います。
ただ、まわりに人がいる環境…たとえばオフィスの中で声を出すわけにもいきませんね。
そんなときにはどうすればいいのでしょうか?
実は、声を実際に出す必要はないのです。 先ほど紹介した実験では、声を出すだけではなく、「ジャンプ!」と心で念じたり、「ジャンプ!」と言っている音声を聞いたリ、また、「ジャンプ!」という単語を見せるだけでも効果があったそうです。
実際に声を出さずとも、心の中で「今日は調子が良いな…サクサク進む…サクサク進む…」などと念じながら行うだけでも効果があります。ある種の暗示ともいえるこの方法ですが、効果はお墨付き。
ぜひ試してみてください。
武道での、かけ声と、気合は違うという。
気合とは、技が決まる瞬間に思わず出てくる、あたりを切り裂くような鋭い声のこと。
かけ声は、自らの気持ちを奮い立たせたり、相手を威嚇するようなときに使う。
たとえば、お祭りでは、神輿をかついたり、山車を引いたリするときに、「わっしょい、わっしょい」、「セイヤ!ソイヤ!」、「どっこい、どっこい」などと言う。
また、日常において、自らを鼓舞するかけ声には「さあ、行こう!」「やったるで!」「それ!気分は最高!」「今日は最高!!」「できる!できる!できる!」等々がある。
どれも元気が出るかけ声だ。
元気になりたいときは…自分にかけ声をかけてみたい。
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