一時は英王室の収蔵品だったが、1763年の競売後は1900年まで行方が分からなかった「幻の作品」で、 2005年に競売後、専門家らの調査でダビンチの作品と確認された。クリスティーズによると、レオナルドの1500年ごろの作品。イエス・キリストが青いローブを身にまとい、左手に水晶玉を持った上半身が描かれている。今回の落札額は1億ドル(約112億円)と見込まれている。
米国で競レオナルド・ダ・ビンチは1452年にフイレンツェ郊外のビンチ村に公証人の子として生まれ、15歳でフイレンツェの工房に入ると、絵画、彫刻、建築、工芸デザインなどに才能を発揮した。29歳でミラノ公の宮廷付き画家兼彫刻家兼工学技術者として招かれ、芸術の分野だけでなく、都市計画や土木、治水、軍事など多方面に携わり比類なき才を発揮した。更にミラノの諸侯に招かれ、、解剖学、動物学、数学、光学、機械工学などを研究し、その成果を多くの手記や素描が6000枚超も残されて、コレクターの垂涎のマト。ビル・ゲイツも天才レオナルドの手記、データを手にいれてもっている。むしろ、画家としては作品として完成させたものは、20枚もないと言われる、非常に寡作な人だった。
レオナルド・ダ・ビンチは、遠近法、人体比例、シンメトリー、幾何学的構成などの原理を完成させた上、その表現方法を完璧な形で使いこなしたとされる。ルネサンスを象徴する芸術家として評価され、その後の欧州の芸術にも多大な影響を与えている。
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