秋晴れの週末、そして体育の日だった。柏に寄ったついでにランチをした。
コンビニが街中に次々に姿を現す一方で、百貨店の閉店が相次ぐ。昨年9月の柏そごうに続き、松戸の伊勢丹が来年3月閉店がきまったという。そごう柏店については、平成11年に柏駅南口ができて、丸井柏店の開業で駅前の求心力が南側に移り、さらに周りにショッピングモールがかなり増えたこと、セブン&アイのコンビニ猛威とセブンパーク開設の経営戦略、通販による百貨店業界の凋落に対抗する百貨店経営のセンスが敵わなかったのは大きい。そごう・西武は、今春、三井不動産と建物・土地 を売却する交渉に入った事を明らかにしている。
他方、創業400年を超える丸栄(名古屋市)は老舗百貨店の長い歴史に幕を下ろすことになった。丸栄の建物の一部が震度6強以上の地震で「倒壊の危険性が高い」と判定されており、三輪社長は「お客さまと地域住民の安全が最優先。壊さないと危ない」と強調。丸栄の跡地利用は「まだ決めていないが、更地にも固定資産税がかかる。商業を検討している。20年をめどに運営を始めたい」とした上で「デパートではない」と明言した。
広小路通を挟んで北の街区にある「ニューサカエビル」や、名古屋国際ホテルが入る「栄町ビル」を所有している。耐震性の課題などから両ビルも20年までに取り壊し、更地にする方針だ。
同社長は丸栄と両ビルの跡地を将来、一体開発する意向だが、周辺の一部地権者と折り合いが付いていないと話す。このため再開発は2段階方式で行い、まずは丸栄跡地の開発を先行させる。新しい施設で当面の収益を確保しつつ、時期を見て本格的な一帯の再開発に移行させる青写真を描く。
最終的な一体開発について、三輪社長は「楽しむことができて、住むことができる東京・赤坂の複合施設『東京ミッドタウン』のようなイメージ」と説明。商業や娯楽、ホテル、マンションが念頭にあるとした上で「1社だけでできるものではないが、全部で2千億円以上かかるだろう」との見通しを示した。
2017年10月10日
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