賃金統計の結果からもうかがえ、一番上の階級の「大企業正社員」を100とすると、最下位層の「中小企業非正社員」は35。アジア通貨危機前の1995年には韓国の上位10%への所得集中度は30%未満だったことから、この間の経済成長の成果のほとんどが一部の“エリート”に集中分配されたことになる。
聯合ニュース(電子版)によれば、韓国国会立法調査処が世界トップ所得データベース(WTID)と国際通貨基金(IMF)の資料を分析したところ、韓国の上位10%への所得の集中度(2012年基準)は44・9%だったという。日本を含むアジアの主要国で最も高く、世界でも米国(47・8%)に次ぐ高い水準となった。
所得集中度は所得上位の人たちが所得全体に占める割合を算出し、不平等の水準を判断する指標で、フランスの著名な経済学者、トマ・ピケティ氏らが提唱している。
この国の労働市場階層の厳しさは賃金統計からもうかがえる。全労働者の10%にも満たない一番上の階級「大企業正社員」の賃金を100とした場合、上から二番目の階級「大企業非正社員」は62。三番目の「中小企業正社員」は全労働者の57%を占めるが、賃金は大企業正社員の半分程度の52でしかない。そして、最下位階級である「中小企業非正社員」の賃金は35に落ちる。労働者の30%がここに属する。
韓国の労働市場階層は、「4階級」に凝り固まったカースト制度と似ていると言われることから、どれだけ長時間働いても上位10%に所得が集中してしまう。
その一方で、労働市場に柔軟性ができれば、正社員・非正社員の身分構造が崩れる。それを恐れる“特権階級”が存在することも確かである。新卒の学生が「公務員試験」に集中する現象も、結局は差別を受ける非正社員になることを恐れるからだ。
突き詰めて言えば、国内の構造改革がなされなければ、労働者をめぐる環境は改善されないというわけである。今のところ、変わる兆候は見られない。
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