千葉県我孫子市で発見された児童殺害事件のニュースが、連日報道されるようになったのは、稀勢の里の優勝のニュースの直後からだった。確かに、我孫子には一目が届かない農業地帯が多くあるのを再確認させられた。いまだに犯人は発見されていないが、松戸の自宅から学校へ向かう通学路を行く女児のあとを追うようについてくる男の姿が車載映像に見られたということから、犯人の捜査に繋がることが期待される。
以下、ニュースから・・・・
ベトナム国籍で小学3年のレェ・ティ・ニャット・リンさん(9)=同県松戸市=の遺体が4月2日午後、故郷のベトナムに戻った。集まった親族らが「どうしてこんなことになったの」と泣き崩れた。
リンさんのひつぎは、両親にともなわれ、ハノイの空港に着いた。遺影を手にした両親が到着すると、リンさんの祖父母ら30人ほどの親族が「リン戻ってきて」などと叫ぶ姿が見られた。その後、ひつぎの周りに親族らが集まり、父親(34)は冬用の上着をひつぎの上にかけ、母親は周りの人に抱えられるようにして立って、手を合わせた。
ひつぎは父方の郷里で、リンさんが幼い頃過ごしていたベトナム北部のフンイエン省へ車で移動。実家の前に運び込まれると、近隣の住人らが長い列を作って集まった。
ベトナム北部の都市ハイフォンに住むリンさんの母方の祖母(67)も空港に駆けつけた。昨年12月下旬、冬休みに遊びに来たリンさんの姿を見たのが最後だった。日本で、リンさんが1人で通学していると知り、「かわいい子なのに大丈夫なの」と心配したが、リンさんの母親から「日本は安全だから心配しないで」と聞き、安心していたという。「起きたことが信じられない。つらくて耐えられない」と語った。
祖父母宅に近い雑貨店の男性は、1年前に里帰りしたときのリンさんに感心したことを覚えている。食べ終わったお菓子の袋をずっと持っているので理由を聞くと、「ゴミ箱がないから」と答えたという。「礼儀正しい子だった。買い物に来た時、『日本語でこれはなんて言うの』と聞くと上手に答えてくれた。日本で、もっと子どもを守ってあげることはできなかったのか」と話した。
リンさんの母方の祖父(71)は、「最後に孫の顔を一目見たいという家族の願いをかなえ、日本で火葬せずに遺体のままベトナムに戻してくれた日本とベトナムの関係者に感謝したい。どうか犯人を一日も早く逮捕してほしい」と語った。
リンさんの葬儀は3日に執り行われる予定。
出典:朝日新聞4/2(フンイエン=鈴木暁子)
2017年04月03日
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