2016年07月31日

巨大化する組織の規則硬直化がみえる都知事選を打ち破るのは誰か

  人口1361万はポルトガル、ギリシャ、スウェーデンよりも上。東京都の国内総生産(GDP)94兆円はインドネシア1国をしのぎ、韓国やメキシコとほぼ肩を並べている。

 だが、規模は巨大でも自治体は自治体。派手な知事外交や五輪などのイベント本位ではなく、あくまで住民の利便優先で営まれる組織のはずである。

 東京都政の基本的な特徴の一つは、旧東京市(1943年廃止)から引き継いだ上下水道や消防関連業務を、23の特別区で都が担っている点にある。

 つまり、道府県なら市が所管する地域密着業務を都が直接、さばく。

 それに見合って都庁は巨大(職員17万人)。チェック機関の都議会も巨大(定数127)。都民は住民参加による制御を実感する機会がない。為政者は遠い存在であり、都知事選が政策不問の人気投票に傾く理由もそこにある。

 候補者の一人に数えられたが、結局、出馬しなかった片山善博・慶応大法学部教授(64)=元総務相、前鳥取県知事=に聞くと、「性根がすわっているかどうか、でしょう」 とそう答えが返ってきた。東京とは何か。都知事とは、自治とは何か。政党はどう関わるべきか。 「出馬の動機と施策の関係をただせばいい。討論すれば見抜ける」と指摘するが、たしかに政策論争はさして見えないでここまできた。

自民党都連が統制を取ろうとしてきたが、政党の関わり方も市民には釈然としない。組織推薦候補必勝の規律はあるが、しかし、その組織で何を実現するかという政策的な検討がなされた形跡は見えない。

 自民党都連が、同党議員を対象に「親族が非推薦候補を応援しても除名」と通知した(11日)。

 たまたま、小泉純一郎元首相(74)と話した際、元首相が反応した。

 「あれ、なんだよ。オレが小池(百合子)さん応援したら、進次郎を除名するの? 驚くね。自由も、民主もないよ」

 都連があてにした桜井パパの後、野党の勝ち馬探しの迷走、政策論争がない。絶えざる世論調査、政党の勝ち馬探し、すると有力候補にまつわる週刊誌の暴露となって無知蒙昧だ。

 政党は、かつては理念や経済的利害を共有する支持組織を背景に成り立っていた。いまは、選挙に勝って力を見せること自体が目的化して、本末転倒をみせている。


参照:毎日新聞2016年7月25日 東京朝刊
posted by Nina at 00:00| 千葉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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