2016年05月09日

「一人暮らし高齢者の動向」(内閣府の2015年版高齢社会白書)【時事通信社】 餓死、孤独死、自治体で対応する課題に

年に一度、委員会視察というのが行われる。今回は新潟県糸魚川市と長岡市ということが3月議会で承認されて、議会費で実施の運びになった。それでも、今回から食事代も含まれるが2000円を自己負担で追徴ということが今回に申し渡されて出発となった。
 
 最近に、孤独死をまとめた時事通信の記事を目にして考えさせられていたので、視察の折に女性議員らと話をしたりした。誕生と同時に人の死は誰にも避けがたいリアリティーだ。連休明けすぐに、委員会での視察であるが、次なる課題にむけて研鑽し、男性議員たちとも話を深めたい。もっとも、子育て世代は男性議員だというのが実情、高齢化問題はむしろ女性問題なのだろう。

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 核家族化や少子化、生涯未婚率の上昇などを背景に、誰にもみとられることなく自宅で死亡する「孤独死」が急増している。2015年中の全国の死者数は概ね130万人。孤独死は年間3万人程度と推計されている。ところがこうした看取られず放置されての孤独死は、高齢者に限ったものではない。

 A市では12年2月、60代の夫婦と30代の息子とみられる男女3人がアパートで死亡し、死後約2カ月後に発見されるという事件が発生し、大きなニュースとなった。3人の部屋は電気やガスも止まった状態で、室内で見つかった現金は1円玉数枚のみ。冷蔵庫に食料品はほとんどなく、餓死した可能性が高い。しかし3人は市に住民登録しておらず、生活保護の申請もしていなかった。この事件を契機に、「支援が必要な状態であっても自らSOSのサインを出さない、あるいは出せないような状態(取り立てに合っているなど)の要支援世帯を早期に発見することが重要」(担当課)と、孤立状態にある人の異変を早期に発見し、通報するためのガイドライン作成など孤独死防止対策を推進している。担当課によると、15年4月−12月にガイドラインに沿った通報が15件あった。その中には、通報を受けて駆けつけた市の職員が、衰弱した状態で部屋の中にいた住人を発見。すぐに救急搬送し、一命を取り留めたケースもあったという。

 内閣府の高齢社会白書(15年版)によると、一人暮らしの65歳以上高齢者の数は、1980年は88万人だったのに対し、2010年には479万人に増加。2035年には762万人に達する見込みだ。65歳以上の男女を対象とした同府の調査(14年度)では、「孤独死を身近に感じるか」の質問に対し、14.5%が「とても感じる」、30.1%が「まあ感じる」と回答した。国立社会保障・人口問題研究所の推計(14年4月)によると、35年には一人暮らしが1845万世帯に達し、全世帯(4955万世帯)の3分の1以上になると予想しており、今後も孤独死の増加は避けられない見通しだ。

 「孤独死はもはや身近な問題」「これからは孤独死が『スタンダード』になる」と専門家らも口を揃える。社会として、また個人として、孤独死にいかに備えるべきか。実例や有識者の話を基に考えた。

 なお「孤独死」の言葉に関しては、公的、統一的な定義がなく、研究者や団体によっては「孤立死」などを使うケースもあるが、ここでは「誰にもみとられることなく死亡し、一定期間を経て発見されるケース」の意味で、「孤独死」に統一した。(時事通信社・沼野容子)

孤独死のなかでも親族が引き取りを拒否した遺体は、どうなるのか。
 「墓地、埋葬等に関する法律」は、「死体の埋葬または火葬を行うものがないとき、または判明しないときは、死亡地の市町村長が、これを行わなければならない」と定めている。埼玉県内のA市では、生活保護法の規定などに準じ、市が選定した葬祭業者が@遺体の搬送(医療機関、警察署から遺体を引き取り安置する場所まで搬送。安置した場所から火葬場へ搬送)A死亡診断書、死体検案書の受領B死亡届の提出C火葬の予約D遺骨の搬送−などを行っている。

 ちなみに同院の2014年統計によると、23区内の孤独死は男性が3091人(65歳以上は1778人)、女性が1375人(同1107人)。孤独死の件数は男女で大きく違う。また女性の孤独死は67.6%が0−3日で発見されているのに対し、男性は0−3日が46.4%に止まり、4−7日が18.8%、8−14日が13.3%、15−30日が11.6%に上る。

 ある政令市で民生委員952人を対象にアンケート調査を実施した。その結果、「孤独死のケースに関わったことがある」と回答した民生委員は約20%、5人に1人にも上ることが分かった。「2、30年前だと孤独死というのは相当『特異な死』で、新聞にも載るものだったが、この10年間ぐらいで、珍しいものではなくなっている」と結城氏。さらに「65歳以上のお年寄りだけではなく、現役世代の一人暮らしも孤独死があり得るということを知ってほしい」と警鐘を鳴らす。

 近年、孤独死は40、50代の現役世代にも広がっている。結城氏はそれについて、四つ要因を示した。
  @「結婚していない人、家族を持たない一人暮らしが非常に増えていること」。
  A「非正規雇用や派遣社員の増加」である。かつては、例えば社員が無断で欠勤した場合、会社の人間が家まで様子を見に来るような「家庭的な雰囲気」があったが、フリーターや非正規社員が増えたことで「会社がそこまで個人をみるということがなくなっている」という。
  B「『お一人さま』の浸透」だ。「一人カラオケ」や「一人焼き肉」といった言葉が定着して久しいが、「別に無理して誰かと一緒にいなくていい」「敢えて友人関係を作る必要はない」と、自ら人との関わりを持とうとしない人間が増えている。
  C「親との関係の希薄化」。最後には「組織の中で生きていくのが苦手な人間が増えている」
「孤独死対策の最も重要なキーワードは『死の社会化』ではないか」と結城氏は語る。日本では従来、「死をみとるのは家族」という意識が強かった。しかし一人暮らしの人、結婚しない人が急増した結果、家族に代わって「社会」が死を受け止めなければならない状況が発生している。「埋葬まで社会全体で対応していくシステムの構築の必要性を、すべての人が自覚する必要がある」との考えだ。

 一方、一人暮らしの高齢者を対象とした見守り活動や安否確認など、地域の福祉政策としての孤独死対策には「限界があると思う」。結城氏の経験によれば、「安否確認などに行って、玄関から出てきてくれる人は、孤独死になって何週間も発見されないというようなことにはならない」。問題は、民生委員や自治会の人間が定期的に訪れても「まったく出てこないような人」だが、「出てこない人」に対応しようとしても、個人情報保護法などプライバシーの問題が大きな壁となり、介入困難なケースが多い。そこに限界があると指摘する。

 「孤独死対策は地域福祉的な側面で考えられがちだが、公衆衛生的なところで行政が介入するべき」と結城氏は訴えた。このまま孤独死が増加し、長期間放置される遺体も多くなれば、衛生管理上の問題が発生する。例えばポスターやビデオなどを用いて、腐敗遺体による被害を示すなど「思い切った方法で啓発することも必要なのでは」と話した。

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 「一人で死ぬこと」が当たり前の社会。その中で生きていく我々には、どのような心構えが必要か。これまで「葬儀相談員」として計5000件を超える相談に対応し、人の死に寄り添ってきた市川愛さんに話を聞いた。市川さんが葬儀相談員として活動を始めた当初、「死」を話題にすることがタブー視される場面は少なくなかったという。それが最近は、自治体の主催で孤独死テーマにした講演会などが開かれ、大勢が参加するような状況になっている。「終活」もブームで、「死」を直接的に考える人が増えている現状だ。

 「死について具体的に考えると、不安が解消する」と市川さんは力説する。自分の最期のときを思えば、やはり不安を感じるものだが、その不安の正体は「『よく分からない』ということ」なのだという。自分が置かれて状況をしっかり見つめ、このまま最期のときを迎えるとどうなるか、具体的に想像力を働かせて考えれば、「よく分からないこと」が少なくなり、不安もただの「課題」になる。しっかりと考え、冷静に準備をしていけば、漠とした不安も解消するのだろう。死に備えること、それは「よく生きる」ことにもつながるのかもしれない。

 「家族にみとられて亡くなるなんて、今ではもう『ファンタジー』ですね」と語る市川さん。葬儀に関わる中、孤独死は「もはやスタンダード」と肌で感じている。一方で「孤独死は、寂しいことでも、悲しいことでもない」と考える。例えば、一人夕食を食べ、床に入り、眠り落ちて、そのまま目を覚まさなかったとして、それが苦しまない安らかなものであれば「悪い死に方」ではない。むしろ「理想の死に方」と感じる人も多いだろう。

 逆に「『誰かにみとってもらう』と決め付けるのは、むしろ悪いこと」と指摘する。市川さんによると、孤独死のケースでは、救急車や警察車両が集まるので、近隣住民らの好奇の目にさらされ、「あらぬ噂」を立てられることも少なくない。ある一人暮らしの高齢女性が亡くなったケースでは、「孤独死させるなんて酷いわね」と、残された娘が心無い言葉を近所の人から浴びせられた。娘はいつも高齢の母親を気に掛け、「一緒に暮らそう」と誘っていたにも関わらずである。「たぶん女性は幸せだったと思う。それを『孤独死』ということだけでバイアスをかけるのは間違っている」と市川さんは語気を強めた。

 火葬後、引き取る人がいない「無縁遺骨」への対応は、自治体によって異なるが、同市の場合、骨壷に収めた上で市内に4カ所ある市営霊園の合葬施設で保管する。統計が残っている03年度中、新たに納骨された無縁遺骨は44件で、引き取り手が現れたケースが11件あったが、それから10年後の13年度は、納骨が128件と大幅に増加し、引取りは8件に止まった。近年は、納骨数から引き取り件数を引いた純増数が100件程度で推移しており、03年に431件だった保管累計は1200件を超えたという。

 孤独死の増加、無縁遺骨の増加の背景には「家族関係の希薄化」などがあると指摘される。葬祭関係者らは、孤独死のケースでも、警察や役所が調査を行えば、血縁関係の遠い親戚ら「誰かしら」と連絡が取れることが多い。そして「遺産がある場合は、ほぼ確実に引き取り手が出る」という。つまりは、名前も顔もしらない遠い親戚に関わり、葬式費用の負担まではしたくないということだろう。

 孤独死の防止対策に力を入れるA市でも、発生件数などに関する具体的なデータについて尋ねたところ、「存在しない」との回答だった。遺体の引き取り手がなく市が対応したケースや、ニュースとして新聞やテレビで取り上げられたケースであれば件数の確認も可能だが、それ以外では、市としても「把握する手立てがない」のが現実という。

 実際、孤独死をめぐっては、国として共通した定義は存在せず、調査や統計に基づくデータも少ない。孤独死は男性の数が圧倒的に多く、発見されるまでの時間も男性の場合、長く掛かる傾向にある。そんな中、「東京都23区における孤独死統計」をまとめているのが東京都監察医務院だ。同院は23区内で発生したすべての不自然死(死因不明の急死や事故死など)について、遺体の表面を調べる検案や解剖を行い、死因を明らかにする仕事を担う。孤独死に関するデータ収集や分析も実施し、結果を公表している。「3万人」という孤独死の全国推計も、同院のデータがベースとなっている。


 自分に「もしも」のことがあったときに備え、「エンディングノート」も薦めている。ノートにはまず、残された人に迷惑を掛けないよう「最低限の情報」を記載。具体的には、自分の氏名や生年月日、携帯電話番号やメールアドレス、各種保険証の種類と番号、経歴、現在所属している団体、友人などだ。そのほか、これまでの人生やライフスタイルについて振り返り、自由に自分が考えてきたこと、伝えたいことなども記しておけば、残された人が故人の思いを知る手がかりにもなる。

 
posted by Nina at 00:00| 千葉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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