朴クネ大統領の続投か否かを占う結果は厳しいものだったが、南米ペールーでは、日系女性の大統領の期待が生まれている。
一方で、安倍首相は女性の社会進出を後押しするとして、企業の役員などへの女性の登用を積極的に働きかけている。しかし、実際には女性がトップになる大企業はまだまだ例外的で数は圧倒的に少ない。世界経済フォーラムが発表した「世界男女平等ランキング」では日本は101位と「男女平等後進国」で、先進国の「びっくりぽん」だ。女子大学の設立に苦労に苦労を重ねた実話が、前回のNHKの連続テレビ小説『あさが来た』の主題になって視聴率が今世紀最高となるほど見られた。つまり、女性が大学で学んだら、生意気になるとんでもない、飯をつくる子供を産み育てる家族を支えるというと役割分担が疎かになる、日本の美風が崩れると社会のおおかたが大反対があった中で、ヒロイン朝子を支える家族の怯まない協力と努力でようやく女子大学が設立された。そうはいっても、通う事はできる女子の進学率は微々たるものだったが、女性たちを励まし、悪弊を除く大きな力になっていく。それでも、まだまだ、アジア、南米に比しても女性のトップは異常に少ない現状だ。
そこで、ネット検索してみると、水島宏明氏のブログが目に入った。それによると、現在の大学でも、東京大学、早稲田大学、慶應義塾大学、明治大学、立教大学、法政大学と、東京六大学では現在の総長・学長・塾長はおろか、歴代トップにも女性は存在しないという。それを一般市民は、当たり前と思うだろうか、それとも「時代錯誤だろう」と思うのだろうか、どうも大学という世界は圧倒的な「男性優位社会」だ。「七帝大」と言われる旧帝国大学も歴代男性のトップばかり。それは、東ばかりでなく、関西4大学にも女性のトップは今も存在しない。
せめても女性のトップがいる大学が、女子大、あるいは、少し前まで女子大だった大学ばかりだ。 または「特徴」を出すことに熱心な大学、たとえば、最近ではマンガ学部のある京都精華大学の次期学長に漫画家の竹宮恵子氏が選ばれたことがニュースになった例外的なくらいだ。
そして、ようやく3年前の11月22日、法政大学の総長選挙が実施され、社会学部の田中優子教授(社会学部長)が33代総長に当選した(選挙できまるのは、議員だけではないのです。ただ、市内にポスターを貼り巡らすまではしない)。東京六大学で総長・学長・塾長など大学のトップに女性が就任するのは史上初めての快挙、女性トップの居る大学などは女子大がせいぜとは、知らなかった。試験で能力が劣ることはないとは、既に明らかだけれど、日本の中にある紳士協定(サムライ協定というか、男女役割分担の流れ)が、戦後社会でもなが〜く続いてきたという事なのではないかしらん。
田中優子さんは法政大学の出身。社会学部教授で現在、社会学部長を歴任した。専門は江戸文化で、フェミニズムにも詳しい。朝日新聞の書評委員のほか、TBSの日曜朝の情報番組「サンデーモーニング」のコメンテーターとしても知られ、和服姿でのメディアへ登場するのもダントツに多い。3年が過ぎると任期満了で、この先も女性総長、学長などは出てきにくいのだろうか。
そう言えば、足元の我孫子市議会も、かつては全国トップクラスの女性比率で、千葉県初に女性議長が議長会の会長にもなったような歴史が紡がれたが、20年前に逆戻りの減少になっている。大戦後、アジアで最初に婦人参政権が与えられた日本であるはずが、政治のトップになるには、まず女性議員の数の点でも出遅れている。インド、パキスタン、フィリピン、韓国で国民が女性リーダーでの政治を支持して投票した。この際に、県下唯一の男女共同参画宣言都市である我孫子から、クオーター制(4分の1を女性に割り当てる)をと、某男性市議と相談したが、反応はイマイチだった。市民の皆さんは、どう思もわれるのだろうか。「誰がなっても同じよ」と選挙に行くことも避けて、投票率ばかりが下がるのをみると、昨年のSEALDs(国会に向けた学生デモ)のように『民主主義って何だ!?』と思う。
2016年04月14日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバック