こうした輸出の増加には、菓子メーカーが直面する国内事情もひとつの背景にある。少子化が進む中、お菓子を好む子どもの絶対数が減っており、日本市場は頭打ちとなっている。このため、各社とも生き残りをかけて海外に活路を求めている。また、コンビニなどで売られるプライベートブランドの増加も、菓子メーカーには脅威だ。そこで、消費者に広く浸透したロングセラー商品を押し出すことが、有効な対抗策にもなっている。
チョコレートをコーティングした江崎グリコの看板商品「ポッキー」は1966年に発売開始され、今年で49年目を迎える。今やほとんどの日本人におなじみの超ロングセラー商品だ。これまでタイや中国・上海、フランスに現地法人と工場を設立してきた。2012年には、経済成長著しいアジアにより力を入れるため、インドネシアに現地法人を立ち上げたほか、今年3月にはマレーシアに駐在員を初めて配置した。同社は、東京オリンピックが開かれる2020年をめどに「全世界でポッキーの売り上げを1億ドルにすることを目標に掲げています」と宣言。 同社によると、この1、2年はアメリカ人など海外観光客らの間で、日本だけで販売している「抹茶味」のポッキーが大人気。京都のほか、成田空港や関西国際空港のお土産品売り場では、大量買いする人が後を絶たないという。東京オリンピックに向けて日本への注目が増していくに連れて、日本のお菓子の愛好者も増えていきそうだ。
他方、韓国の「チョコパイ」は、1974年に発売された国民的お菓子として人気が高いだけでなく、国外でもヒット商品となっている。今年の1〜3月期の売り上げは地元の韓国が240億ウォン、中国550億ウォン、ベトナム230億ウォン、ロシア100億ウォンなどとなっている。
同社のチョコパイはこれらの国々のほかにインドや台湾でも人気で、北朝鮮でも国境の開城工業団地や中国経由で流入した商品が闇市場で売られているほどだという。昨年は、あまりの人気ぶりを警戒した北朝鮮政府が公式に取引を禁じたことでも話題となった。
専門家は、韓国の菓子市場では年間1000億ウォンの売り上げを記録すれば大成功とされると指摘し「チョコパイは真のヒット商品といえる」と評価。地場IBK投資証券のアナリストは、中国の1人当たり菓子消費量が日本の15%、韓国の43%にすぎないとし、チョコパイの中国での販売は伸びる余地がまだ十分にあると分析した。
オリオン幹部はここまでの成功について「各国市場に合わせた販促活動を展開し、消費者に受け入れられたのが要因」と述べ、今後はさらに発売国を増やしていきたいと意欲をみせた。
同社のチョコパイは、78年に地場ロッテ製菓が発売した類似商品などと激しい競争を繰り広げ、12年には年間売り上げが初めて3000億ウォンの大台を超える3440億ウォンにまで伸びた。その後も13年は3800億ウォン、14年は3830億ウォンと順調な増加が続く。今年は4000億ウォン突破を見込んでいる。
チョコにコーティングされたお菓子とはいえ、国際競争となると甘くはいかない話となっている。
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