2015年04月13日

無視されない社会へ

県議選投票率は、東日本大震災の折の千葉県は全国ワースト2と低調でありながらも、当市は県平均を上回り、更に前回の県議選投票率を上回っていました。ところが今回は、大都市圏を中心に投票率の低迷も続き、全体で7割近い28府県が50%に達しなかった。千葉を含むワースト8府県は、すべての府県内で政令市議選が実施されていたというのですから、相当数の候補者が行きかって、それでも投票所へ足を運ぶのも出来ないとなると民主主義の末期ともいえそうな状況です。全定数に占める無投票当選者の割合(無投票率)は記録が残る1951年以降最高の21.9%でした。立候補する意欲も減少していたのです。道府県議選の平均投票率は1979年に70%を割り込んでから低下傾向が続き、今回の投票率全国平均52%でした。

残念ながら投票率が最も低かった全国ワーストワンは、千葉県(37.01%)、県政史上過去最低の県平均投票率であったのが、我孫子市ではそれも割り込み、投票率は4年前より5%以上落ち込んだのです。これは、震災時であった中での上昇と比べても疑問の残るものでした。 39.27%(2007)→ 40.97%(2011)→ 35.48%(2015)と、投票率が下がったこと、市長選に続く3割台の原因は、7割近い市民が争点が見出しにくかったからだとか、候補者にシラケてしまったなどと評論家然としたコメントでは、もはや意味をなさない。我孫子においては、他市と比較して投票率が高い傾向を維持してきただけに、地域社会に変化が起きてきたのではないか、真剣に検討が必要です。無投票を回避しようとの行動を起こし、ウエーブを作ったことから見えてきたのは、何か社会構造の変化がおきていると考えなくてはならような気がしています。

◆投票率が上がるべきなのに
我孫子の統一地方選(県議)は終わり、女性県議が復活しました。
難しいとされる二人区での選挙、無所属候補が自民党順風のなかで現職県議に票差を接近させ、初当選でした。

我孫子では、現職県議(民主→維新)が一人辞職しての選挙戦だったので、現職が席巻するパワーバランスが崩れた選挙という構図にあって、投票率は少なくとも上回るのがセオリーのはずでした。新聞を購読しない人が世帯が増えてはいるものの、今期からはネット選挙になったので候補者情報は逆に入手しやすくなり、当時は入居仕立てだった大規模マンションの世帯も定着、候補者は早くからせっせとと資料を配布しており、地域情報の収集はされています。

そうなってくると、このところの低投票率の傾向は、候補者に魅力がなかったのかの議論でなく、どうもほかに原因が生じてきたのではないかと、考えたほうが答えが見えてきそうです。現職県議が欠けたという時期にあたる選挙で、働き盛りの年齢の男性元市議、メディアに登場も多い女性元市議もいて、両野党候補にはこれまでにないほど応援が多く駆けつけ、または女性候補には若き男性サポーターも累々、投票行動のモチベーションで問題視される若い有権者でも関心を引き付ける要素は詰まっていたわけです。となると、女性有権者の投票率がかなり低くなってきていたことに原因を探ってみべきでは、というのが 海津にいなの考えです。

我孫子の男性はリベラルで真面目で、女性だからやらせてみようと柔軟な思考ができる人が多いので、他自治体に先駆けて女性の市議、県議が当選してきたと言えます。そこで、男性のまじめな気質が投票率を高め、それに輪をかけて真面目な女性が投票率を押し上げてきた。そのような投票行動が続いてきて、我孫子は比較的高い投票率であったと思うのです。それが、3割投票率が定着してくるような変化は、政治への批判で終わるのはなく、やはり何に起因するのか分析して対処していくことが必要です。

当日有権者総計108,192人の内訳は、男52,735人、女55,457人と女性が多いのです。男性の36.90%、女性は34.13%が投票に行っています。県全体をみて、毎回の県議選に女性候補が出馬できる地域は希少なのですから女性の政治意識は低くないはずが、投票率では県平均の比較で落ちてくることが起きている可能性が考えられ、ひとつに高齢で外へ出ずらくなった方たちが増えているとの影響が考えられるのではないかという事です、なにぶん東葛一の高齢化率などと言われる以上は、我孫子市としても対策を考えなくてはいけません。

最も身近な地域のために働く人を決めるのが選挙ですから、選ばれる候補者を問題にするだけでなく、選ぶ有権者の問題もなおざりにせずに、確実に選挙に行って、市民(県民)の一人でも多くの意思を反映できるように環境を整えていくのが、民主主義のシステムを真っ当に活用する策ではないか。

◆無視されないことは大事
話は変わりますが、日本理研科学工業の大山泰弘会長の次のようなお話を知りました。
「うちの工場には知的障害をもつ二人の少女が働いています。施設に居るだけでもかまわないのに、懸命に工場で働こうとする。せかされたり、楽ではないはずあのに、働くことを選ぶのはなぜか?」、とある法要で偶然に出会ったご住職にふと尋ねたことがあったそうです。

すると、ご住職は目をまっすぐに見つめながら、
「人間の幸せは、ものやお金ではありません。人間の究極の幸せは次の四つです。
人に愛されること、人にほめられること、人の役に立つこと、そして、人から必要とされること。
愛されること以外の三つの幸せは、働くことによって得られます。障害をもつ人たちが働こうとするのは、
本当の幸せを求める人間の証なのです」と言われたのだそうです。

日本理化学工業は、社員の7割が身障者という日本一のチョーク工場です。それから、会長は、「人は働くことで幸せになれる。であれば、会社は社員に『働く幸せ』をもたらす場所でなければならない」と考えるようになったのでした。

人は他の為に働くことによって、人にほめられ、人の役に立ち、人から必要とされるからこそ、生きる喜びを感じることができる、というのです。 家や施設で保護されているだけでは、この喜びを感じることはできないからです。働くことが当然の大山会長にとって、働ける幸せがいかにかけがえのないものか、その時、初めて考えさせられたというのでした。

人も会社も組織も、まわりから認められ、人として必要とされるからこそ存在しています。
人にとって一番つらく悲しいことは、無視されることです。

◆国民本位(政権のためではない)の民主主義するには
そして、社会の基本を成す、一人一人に大切なはずの一票。
この一票の重みが無視されるような具合になってきて、投票率が下がることが指摘されたままなのは気になります。これは、候補者のせいで投票率が上下すると考えるのでは短絡的で解決にはなりません。選挙に行かないのではなく、行かれないという一つの時代的な傾向になってきているのではないのか?もしそうであれば、対策を打つべきです。

憲法改正の国民投票を18歳になどとの声になってきていますが、こうした投票率低下の時代まま、事を進めても国の根幹を揺るがすことになりかねません。下がり続ける投票率低下に歯止めをかけて、選挙に行かれない人を置き去りにするような事のない、無視されない社会へ切り替えしていかなくてはならないのです。

きちんと働ける社会、雇用の改善などは、当然の経済活性化の中で言われてきましたが、一般の人々の考えをいかに反映するのに、選挙がいかに大事かにも目をむけるべきです。戦後の社会、6、7割の投票率というのがざらであったことからすると、そうした高齢女性の観点からも投票行動を洗い直して観てみる必要があるかもしれません。足元が不自由になってくる高齢者が増え、女性の長寿が明らかに増えていることからすれば、我孫子市の女性の投票率の格差の原因を探らなくてはいけないのではないでしょうか。男女共同参画は、女性が意思決定の場への参加(立候補)する難しさだけでなく、今一度、投票の場面でも検証してみる事情が起きているかもしれないです。

元気な未成年は20歳になるまで投票できない上に、少子化で人口比は減少の一方で、投票権のある高齢者は人口比を増しながら、投票会場へ行くことが難しいとなっていたら、投票率の低下が反映されていく原因はそこにあるのかもしれないのです。選挙の投票率アップの為に、高齢者の投票会場への足を考えるとか、もしくは自動車免許の返上のように、選挙権返上のとかしない限り、投票率は低下する一途になり、それを放っておいては、それこそ社会のシラケた空気を生みそうな気がするのです。

世界に類をみない、ご長寿大国・日本。それは女性の寿命が世界一であることからも言えるように、介護が必要でありながら、伴侶は既にいないケース、経済的な負担を避けて介護サービスも遠慮しているなど考えられそうです。そうした、政治的弱者が生まれていないか、投票率の低下から読み取らなくてはならないかもしれない。これまでは我孫子市民の政治的関心の高さを選挙の投票率が示していたが、このところの続く選挙に低下の投票率事情からは、市民生活の変化を読み解かなくてはいけない時期なのかもしれないのです。

◆老若男女、意見が大事
つまり、18歳を投票に組みこむことを考ええるばかりでなく、投票行動の変化している時代を見据えて、何らか高齢者への工夫しなくてはだめだということのサインではないか。当市の開票作業の迅速さは他市の議員からも注目されるところであり、改善や工夫を図ったたまものなのです。11月にも、当市では市議選がありますが、4年前は過去最低の投票率でしたから、最も我孫子市民に身近であるべき政治の場であれば、多少とも具体的な改善されるようにしなければ困ります。ここは、市民のみなさまも一緒に考えて頂き、良いアイデアを出してほしい所です! 


参考:
大山泰弘『利他のすすめ』WAVE出版
posted by Nina at 12:08| 千葉 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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