2015年03月20日

地方移住がトレンドに

 地方自治体の移住支援策を利用するなどして移り住んだ人が2013年度に8169人に上り、4年間で2.9倍に増えたことが、毎日新聞と明治大学地域ガバナンス論研究室(小田切徳美教授)による共同調査で分かった。東京圏への一極集中や人口減少が懸念される中、若い世代の地方への移住意識の高まりや、自治体の支援策拡充が背景にあると考えられる。市町村を対象にしたこうした実態調査は初めてとみられる。

 ◇自治体支援を活用

 移住者数は09年度が2822人、10年度が3819人、11年度が5143人、12年度が6043人、13年度が8169人。移住者数が最も多かったのは鳥取県で962人、続いて岡山県が714人だった。ただ、他県でも移住者数を集計していない自治体があることや、行政の支援策に頼らず移り住んでいる人もいるため、実際の移住者数はさらに多いとみられる。

 市町村別で移住者が多かったのは、大分県豊後高田(ぶんごたかだ)市で、13年度は県外から114人が移り住んだ。市の人口は1950年の約4万9200人をピークに約2万3500人(昨年11月)まで減少したが、空き家バンク制度の導入や、新婚世帯を対象に割安で入居できる集合住宅を建設するなど若者を呼び込む施策を実施。昨年4〜11月で、市への転入が転出を86人上回った。市は2021年までに3万人を目指すとしている。

 政府の昨年の調査では、若い世代が移住を検討する理由として、出身地へのUターンが多いものの、ゆとりある生き方を求める「スローライフ」の実現とした意見も目立つ。

 小田切教授は「東日本大震災を機に移住が進んだとも言われていたが、実際は震災前からの息の長い動きになっている。移住者の受け皿作りに積極的な自治体が、人を集めている。最近は特に、都市部の若者が農村を目指しているのではないか」と指摘している。

 ◇解説 政府は全体像調査を 「奪い合い」は無意味

 政府は昨年末に閣議決定した地方創生5カ年計画「総合戦略」で、地方への移住を柱の一つに掲げた。しかし政府には、今回調査のような移住者数の統計調査はない。これから本格化する移住推進の対策づくりを前に、各自治体の支援策の利用状況にとどまらない全体像を、政府が調査する必要がある。

 人口減に悩む自治体の移住支援策は花盛りだ。大都市圏での移住説明会はもちろん、格安家賃、保育料無料、3人目の出産時の祝い金、新規就農への助成、特産品の提供などでアピールする。

 内閣府の昨年の調査では、都市部の20〜40代で地方に移住してもよいと思う人が過半数を占めるなど、若者が都市部から地方へ回帰する傾向もみられる。政府が移住の全体状況を踏まえ、移住者の希望と移住先の状況を合わせる工夫を行うことでバランスのとれた移住政策になる。ひいては、東京への一極集中の是正や人口減少対策につながるはずだ。

出典:毎日新聞 1/3/2015
posted by Nina at 00:00| 千葉 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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