今、NHK朝ドラを久々に見ている。「マッサン」と呼ばれる日本で最初にスコットランドにまで留学して、本格ウイスキーを作った男とその妻・エリーの物語だ。こういう、地球サイズの物語は私にとっては特に興味を引く。放送開始から3週連続で週間平均視聴率が20%超えだそうだ。まして、ストリーのモデルはニッカウヰスキーの創業者夫婦、朝ドラ史上初の外国人ヒロインも視聴者にも抵抗なく受け入れられた。このところ、柏工場は休日返上のフル稼働状態だが注文に応じきれず、10月以降の出荷量を調整せざるを得ないという。 その柏工場と隣り合わせている我孫子だから、毎回欠かさずとはいかないが、よく見ている。
ジャパニーズ・ウイスキーは世界の5大名門ウイスキー生産地だそうで、高評価を受けている。一度ならず、ジャパニーズの(とくに余市と山崎)シングルモルトはスコッチのシングルモルトよりも高い評価を受けている。さらに、2001年にニッカウヰスキーの「シングルカスク余市 10年」がウイスキーマガジンのコンテストで最高得点(ベスト・オブザ・ベスト)の評価を受けた。インターナショナル・ワイン&スピリッツ・コンペティション(IWSC)でメルシャンの「軽井沢ピュアモルト12年」が金賞を受賞した。2006年にはベンチャーウイスキーが蒸溜した地ウイスキー「キング オブ ダイヤモンズ」が最高得点(ゴールドアワード)に選ばれている。
先週の放送では、料理が恭しく出てきて、ウイスキーはスコットランドと言う日本に似た、海に囲まれた地域性があり、そのこ郷土料理に合う酒なので、日本人の舌にもなじむ筈だとエリーがマッサンの為に内助の功を示すのだった。しかも、アジの干物や味豆腐がウイスキーにも合うなどとの提案をしていたので、今度は試してみようかなどと、思ったた。慣れない日本で、涙ぐましい努力をするエリー、役の女優はオーディションの際は日本語はできなかったというのに、女優とは演じる点においてさすがプロだ。私など、日本語でもあれほど出番の多い中でセリフを完璧にものにし、相手との間をウマくとりながら会話して、その上に表情、目線、立ち居振る舞いなど、とても出来ない。10月半ばの日曜日に、国際交流協会のスピーチコンテスト(英語)で、柳兼子さんが我孫子に来て100年を記念して話をしようと壇上に上がったが、傍らに原稿を置いておいたから人心地をつけた。表情や動作、相手とのやり取り、演技までを求められたら、気絶してしまったろう。役者は凄い!
エリーの話によると、スコットランドはヒースの花が咲き、その大地を雨になって地下に浸み込んだ水が、良い水となり、それでつくるお酒が美味しくなる。日本と似て、そういう自然環境の豊かな土壌があるという事らしい。朝ドラ効果で、スコットランドへの旅行者が増えるかもしれない。柏では、商工会議所が既にウイスキーの試飲をさせるイベントを組んで盛り上げている。